朝晩はひんやりするものの、日中は結構暑い日が多くなってきまして、「初夏」と言うべき季節になってきました。本格的な夏の到来を前に福井県の原発の再稼動問題の議論も過熱してきているみたいですが、われわれ庶民は自分らでできる限りのことをやって、計画停電に備えるしかありませんわ。その1つが先日書きましたグリーンカーテン。ゴーヤを植えてから1週間たちまして、少しではありますがツルが伸びてきました。これを上手にネットに絡ませて一面がきれいに葉っぱで埋まるようにツルを誘導する作業をしないといけません。これでエアコンの消費量がどんだけ減るもんか楽しみです。
うちは昨年の7月から屋根に太陽光パネルをつけとります。結構な補助金が出るというので思い切って150万円もかかる高い買い物したんですが、原発が止まったままになるかも知れない今年の夏、こいつは非常に心強いですわ。少なくともお天気のいい昼間は日常生活をするのに必要な電気の2倍以上を作ってくれます。すなわち昼間については雨が降らない限り関西電力に停電されても全く問題なく生活できるんですわ。夜間については計画停電されることはおそらくないでしょう。ということは、次の備えは雨の日に停電をくらったらどうするかということになります。
まあ停電をくらっても命に関わる電化製品はうちの家では使ってません。エアコンが使えなくてガマンできなかったら水風呂に入ったらええし、電子レンジが使えなくてもカセットコンロで調理できます。PCが使えなかったり携帯電話の充電ができなかったりということは困るかも知れませんが、計画的な停電ならそれまでにフル充電しておけば解決できます。4時間程度の計画的な停電なら、うちの中で起こる問題に関しては冷凍庫のアイスクリームが溶けてしまうことくらい本当はないんです。これに対する解決策は「発電機を購入する」か「蓄電池を購入する」か「計画的にアイスクリームを食べてしまう」しかないように思います。アイスクリームのために発電機や蓄電池を買うのは、いくらなんでもバカげた話ですので、この夏の雨の日への備えは「計画的なアイスクリームを食べる」ということになりますなあ。
さて、話はごろっと変わります。この4月から仕事で車が使えなくなりましたので、今まで仕事で使っていたトヨタのラクティスという車はうちの駐車場にずっと停めっぱなしです。毎日バスと電車で通勤してますし、休日も昼間から飲むことが多いので、全くと言っていいほど自分の車を動かしてません。
実はうちには嫁用にもう1台車があります。中古で買ったんですがゴージャスなトヨタのMARKⅡです。こいつが来月、車検を受けんといけないんですわ。車検を通すのに15万円ほどかかってしまいます。もともと中古車なんで、いろんな部品を交換しないといけない場合には、もっと多くの費用がかかってしまいます。それならばいっそこのMARKⅡを手放して、嫁には休眠中のラクティスを日常的に使ってもらおうかということになったんですわ。MARKⅡのような高級感はありませんがラクティスの方が断然燃費もいいですし小回りもききます。新車で買ってまだ2年しか乗ってませんし、買ってからずっと定期的にトヨタのエンジニアがこまめにお手入れをしてくれてますので安心感もあります。
ところが乗らないくせに、いざ車がないとなると何となく不安にあるもんですなあ。これからまた始まるオーケストラの練習にチェロを持っていくのに、雨が降ったら大変です。それならばと、ちょい乗り用に相当古い軽自動車の安いものを中古車屋さんで1台買おうかと考えたんですわ。最近のおしゃれな軽自動車は中古でも70万とか80万とか結構な値段するのですが、旧世代の小さい軽自動車で、そこそこキズもあって、とりあえず安全に動くというだけのものなら10万円とか20万円くらいで売ってるようなイメージあったんですわ。
ネットなどで検索します。そんな中古車、売ってないことはないんですが、私が想像していたよりも結構お高いんですね。東日本大震災の影響で、軽自動車の中古車の需要が高いそうです。普通車はそうでもないらしいんですが。やっぱり30万弱はかかりそう。
30万円ということは3年乗るとして1年間10万円。もちろんこれ以外に保険代やガソリン代もかかりますからねえ。ほとんど乗らない車に1ヶ月1万円ものコストを払う価値があるかというと、ちょっと買うことに消極的になります。そんなある日です。
「エコカー補助金」「エコカー減税」
新聞か何かの広告か記事で目にしました。何でもエコじゃない車から電気自動車に買い換えたら結構大きな額の補助金が出るそうな。普段から車に興味ないんで全然知りませんでしたわ。ならばボロいの中古の軽自動車を30万円で買うよりも、三菱の軽の電気自動車ミーヴを新車で買ういうのはどうかいなと考えたんですわ。
なんで急にこんなこと考えたか。それがまさに冒頭に書いたことですわ。電気自動車は「蓄電池」としての機能を果たすということを思い出したんですわ。車をフル充電しておけば、半日くらいの突然の停電には十分対応できるらしいんです。アイスクリームが溶ける溶けないはどうでもええとして、危機管理の1つとしてかかるコストが同等なら補助金が出る今のうちに電気自動車を買うのもええかも知れんなあって考えたんです。
で、まあとりあえず詳しい話を聞くだけと思って、おとといの日曜日、朝から自宅近くの三菱自動車の販売店をMARKⅡに乗って訪問しました。
「こんちわー」っと言ってお店に入りますと、整備の担当の人が出てきはって、電気自動車を見せて欲しいといいますと、奥にいる営業担当の人を呼び出してくれはりました。テーブルに案内されてましてパンフレットを渡されました。
「まだ買うかどうか迷ってるんですけど、とりあえず電気自動車がどんなもんかちょっと見せて欲しいんですけど。。」
こう言いますと、営業の人は
「申し訳ございませんが、今、展示用のMievは貸し出し中でございまして・・・」
実は事前にちゃんとネットのホームページで、ここのお店の情報をチェックしとりまして、試乗車は置いてないけど展示社は置いてあることを確認してるんです。なのに貸し出ししてるってどういうこっちゃ!って文句言いたいところなんですが、ここはガマン。
「では、大きさとか内装とか、似たような車は置いてませんのん?」
こう言ってやりました。すると
「それならございます。ほぼこの車と同じです。これは今お客さんから預かってるガソリン車ですが、Mievはこれのエンジン部分が違うだけで、ほぼ同じです」
と言われました。点検か何かでお客さんから預かってる車なんでしょうなあ。でもドアを開けて、中をいっぱい見せてくれましたわ。お客さんの車を勝手に別の客にこないして見せてもええんやろかと思いましたが、おかげさんでだいたいの雰囲気はわかりました。
まあ車の大きさとか内装とか、興味がないと言うたらウソになりますが、正直言ってどうでもよかったんですわ。興味があるのはお値段。定価がいくらで、そこからどれだけ勉強してくれて、エコカー補助金がなんぼ出て、3年乗るとした場合に結局のところコストがどれだけかかるんかということを知ることが、この日の訪問目的です。できるだけたくさん値引きしてもらうために、営業マンに足元を見られないようにしないといけません。
「とりあえず安全に動きさえすれば何でもええから軽自動車を1つ買おうと思うてはいるんやけど、これおいくらしますのん?」
「だいたい290万円です。」
「ほんで、そこからなんぼ勉強してくれますのん?」
「えっ、値引きですか?あの電気自動車はどなた様に限らず、値引きは一切しないことになっておりますので・・どのタイプもです。」
なかなか強気に出てこられます。まあ軽自動車の電気自動車を作ってるのは、今のところ三菱さんだけですからなあ。他に変わるものが売ってなければ強気にも出られます。それはよくわかります。でもこの営業の人は少し思い違いをしておられました。Meivの対抗品は日産のリーフだと思い込んでおられたんです。ちなみにリーフは軽自動車ではなくて普通自動車です。
「Mievは日産のリーフと比べても燃費が・・・税金が・・・」
まあ何か一生懸命差別化できるポイントを語られましたが、私の耳にはほとんど残っていません。リーフには負けない、自身があるから値引きもしない、まあこういう理論ですわ。
でも私は最初にちゃんと言いましたよ。軽自動車を1つ買おうと思うてるって。電気自動車とは言ってませんわ。私の中で、Mievの対抗品はリーフではなくてガソリン車の軽自動車の中古なんです。普通自動車のリーフはこっから先も買う気はありません。少し笑いながらこう言ってやりました。
「ネットでいろいろ見たんですけど、10年以上前の中古車の軽自動車ならだいたい30万円くらいで売ってるんですが、それと比べたらどうでっしゃろ?」
そうしますと、この営業マン。頭を掻きながら「うーん」言うてフリーズしてしまいました。おそらく古い中古車との比較をするような客はおらんかったんでしょうなあ。マニュアルにも想定されるFAQとして書いてないやと思いますわ。苦しんだ末に出た答えがこうです。
「やっぱり中古ですからねえ。10年もたてば安全性の面で心配です。やはり新車の方が安心感があります」
何を根拠にそんなこと言うねんと思いましたね。それでこう言ってやりました。
「おやっ?三菱さんの軽自動車は10年経過したら安全性に問題が出るんですかね?今日、乗ってきたここのMARKⅡ。トヨタさんですけど、3年前に11年ものの中古として買ったんですが、14年目を迎える今年、ますます快調で何の問題も起こってませんけどねえ。」
そう言いますと、さらに返事に困られます。
「MARKⅡは高級車でそこそこ高いですから。30万円の軽自動車とは。。。。」
あくまでも30万円の中古車とは違うと言いたいんでしょうなあ。それでこう言うてやりました。
「このMARKⅡは3年前28万円で買ったんですよ。」
「ええっー。本当ですか。。」
さすがに言葉を失われましたんで、あんまりいじめたらかわいそうなんで「一般的に中古車は軽自動車の方が需要が多くて、値段も高いもんなんですよ」とフォローしてやりました。あんまり中古車のことはご存知ないようでしたわ。
あんまり意地悪を言うもんですから、この営業マン「中古車と比較されたんでは太刀打ちできませんわ」とあっさり引き下がろうとします。本気でこの客に車を売りたいという気持ちがないんでしょうなあ。こっちはそんなにややこしい話をしてるつもりないんですけどね。買うかどうかは別にして、まだ情報収集は終わってませんので、ここで引き下がってもろたら困ります。
「ちなみに、エコカー補助金とエコカー減税、なんぼ出ますのん?」
すると奥のカウンターから資料を持ってこられました。買う車種によって補助金の値段が違うみたいで、50万円から95万円という非常にあいまいな数字を言いよります。30万の中古車を買おうかどうか言うてるのに、50万円と90万円では話が全然違ってきます。そこでより具体的に、自分が買うとしたらというプランで見積もりを作ってもらうことにしました。車両登録の手続きの代行料とかもかかりますからね。とりあえずいくらお金を出せばこの車がうちの家に来るのか、計算してもらってプリントアウトしてもらいました。
すると本体価格が297万円に付帯費用が6万円ほど。全部で303万円。ここにエコカー補助金が93万円が出て、減税は100%だやと言わはります。つまりは210万円を用意すれば、とりあえずMievをうちに連れてくることができるわけです。
さらにこう言うてやりました。
「これ、今買いますと本体価格は297万円ですわなあ。」
「はい、そうです。」
こっちが言いたいことをわかって答えてるのかどうか、ちょっと疑問です。
「3年間、事故もなくきれいに乗ったとしたら、297万円の価値がいくらまで下がるもんですかね?」
みなさんは、私が考えたことわかりますよね。3年後に210万円の価値があるならば、210万円で売れるわけですから、実質3年間タダで乗れるってことになります。仮に180万円まで価値が下がっても、30万円で中古車を買うのとトントンということになるんですわ。しかも税金が要らない分とガソリン代がほぼタダということ考えたらお得ということですわ。ただこの営業マン。意図をわかってかわからんでかはわかりませんが、こんなこと言いよります。
「よくわかりませんが、軽自動車はリースにする場合はだいたい月2万円くらいでやってますので、1年間で24万円、3年ですと72万円くらい価値が下がります。3年後はだいたい220万円くらいじゃないでしょうか。」
ほんまかいな。3年間に他社からもいっぱい電気自動車出るやろうし、新車も含めて全体的に値段が下がるはずですわ。220万円ってことはないと思いますけどね。でも、事前にちゃんとネットで調べてあります。
「1つ前のモデルのミーブの中古車、ネットで売ってましたで。たしかに220万円でしたわ。そんなもんですかね。」
こう言いますと、この営業マンはびっくりしたようで
「えっ、もうミーブの中古車出てますか?知りませんでしたわ。」
中古車のことは全然知らないみたいです。
でも意外と3年後に200万円というのは当たってるのかも知れません。この営業マンの言うこと、あんまり信用できないんで、本当にエコカー補助金が93万円出るのかも再確認が必要ですなあ。買うかどうかまだ決めてませんが、もし買うとしても別の販売店に行って別の営業マンから買うと思いますわ。