沖縄の夜

既に京都に帰ってきておりますが、沖縄の旅の続きを書きます。

首里城と識名園を見学して国際通りでぼらぼら買い物をしまして荷物が増えましたので、荷物をおくために一旦宿に戻ってチェックインすることに。前回ここに書いてますように、昼間のオーナーが不在の時間帯に、無断で宿にあがって大きいキャリーバッグを置かせてもらってますので、ちゃんとチェックインの手続きしてお詫びをせなあきません。

ところがです。16時30分に再度宿に行きまして、ピンポンを押しても誰も出てこないんですわ。また大きい声で「こんちわあ」と3回くらい叫びますと、リビングの奥にあるお風呂から。全裸のオッサンが前だけをタオルで隠した状態で出てきました。ビックリですわ。

「あっ、○○さんですね。すいません。今お風呂入ってるんです。荷物はちゃんと2階の3番の部屋に入れてありますので、そのまま階段あがってください」

遅くなるかも知れんって言うてたんで、まさかこの時間に来るとは思うてへんかったんでしょうな。

2階のお部屋にはちゃんと荷物が入れてありましたわ。4部屋だけのちいさなホテルというかペンションというかゲストハウスというか、なんとも言いようのない宿なんですが、お部屋はそんなに窮屈感もなく非常に清潔できれいなお部屋でした。どうやら宿はこのオーナーのオッサンが1人で運営しているようで、他にスタッフらしい人はなし。

とりあえずはオッサンが風呂からあがってくるまでチェックイン手続きもできないんで、お部屋でネットを駆使して良さそうなお店を検索します。

お友達からの沖縄情報と食べログの口コミをもとに総合的に評価して、この日に行くお店の候補を3つにまで絞りました。あとは実際にお店に出向いて、外観からの判断で入るお店に決定することに。

30分ほど経過したので、そろそろオッサンも風呂からあがっとるやろと思って下に降りていきますと、オッサンがどこやら電話しながらパタパタ動いてはりました。

「留守中に勝手に荷物を置かせてもろてすいませんでした」と言いますと、オッサンの方も「お風呂から失礼しました」と言わはります。チェックインみたいな手続きは不要とのことでしたんで、さっそく晩御飯に出かけようと思うたのですが、我々が候補に考えてる3つのお店、もしかしたらオッサンが知ってる可能性がありますんで、念のために聞いてみました。

「このあたりでどっかオススメのお店ってありますかね?」

そしたらオッサンはこういいます。

「ありますよ。ちょうど今から友達とそのお店に飲みに行くのですが、一緒に行きますか?そのお店はいろんな方に紹介してますけど、文句を言われたことは一度もないですので、きっと大丈夫だと思いますよ。」

そしてこんな名刺を渡されました・。

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「今からすぐに行かれますか?もし今すぐでよければ車に乗ってってください」

玄関の外を見ると、別のオッサンが。おそらく一緒に飲みに行く友達なんでしょうな。車で飲みに行って帰りは代行運転で帰るつもりやろか。もともと我々もすぐに飲みに行くつもりでおりましたんで、お言葉に甘えてお供させてもらうことに。

「さっき電話があって、もう間もなく到着するお客さんが1人いますので、その人が来たらでかけることにしましょう」

そらそうやわな。チェックインするお客さんをほっといて飲みに行くわけにはいきませんわな。

それから1分もしないうちにオッサンの携帯電話に電話がかかってきました。たぶんそのお客さんからですわ。会話の中身を直接聞いたわけではありませんので正確なことはわかりませんが、どうやらそのお客さんは言うてた時刻にちょっと遅刻するみたいな雰囲気。ごちゃごちゃと何やら話をして電話を切ったオッサンが私にこう言います。

「お客さんは遅れるみたいですから、もうほっといて出かけましょうか」

ええんかいな。ちゃんと部屋に入れるようにしてあるって言うけど、沖縄では家に鍵もかけずに飲みに出かけても大丈夫なんやろか。

オッサンの友達の車に乗せてもらいまして走ること10分ちょっと。お店に到着。写真は帰りに撮影したものですので暗いですが、着いたのはまだまだ明るい時間帯です。

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カウンターに案内されますと、ボトルキープしてある泡盛とグラスと氷と水が手際よくぽんぽーんと出されます。水はペットボトルの1リットルのパックがそのまま2人に1本ずつ出されます。実は泡盛というものは学生の頃にちょいと飲んだきりで、しかもちょいと苦手なイメージがありますので、できれば泡盛以外のもので沖縄料理を楽しみたかったんですが、この時点で泡盛以外の飲み物を注文できる雰囲気ではなくなってます。

お料理の方は京都のおばんざいみたいに、こうやってカウンターの上に並べてあるものを注文するんです。

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1つ1つを単品で注文することもできるんですが、常連さんはみんな3種盛りという注文をしはります。こんな風にちょっとずつ3種類を盛り合わせてくれるんですが、この量を見てもらえばわかりますように決してちょっとではないですよ。

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沖縄料理のことは何も知らないので、「おまかせ3種!」って言うて出てきたのがこの3種。左はパパイヤの炒め物、真ん中は昆布の和え物、右はからし菜とアゲのたいたん。本物の沖縄料理の味付けは意外とあっさりしてて食べやすかったですわ。塩分も控えめやと思います。

これはラフテー。いわゆる鐚の角煮ですわ。これは絶品です。

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こういうものを食べながら泡盛というものを恐る恐るなめるように飲んでみますと、意外や意外。これがまた料理によう合うんですわ。もしかしたら京都に売ってるようなものとは違う上等の泡盛なんかも知れませんな。泡盛そのものが美味しいというよりは、泡盛を飲んだ後に飲む“水”がすごく甘く感じて美味しいんです。最初から水で割って飲んだらアカンのですよ。そして何種類かの泡盛をいただいて気がつきましたが、度数の高い方が圧倒的に水が美味しく感じます。これから泡盛に挑戦される方は覚えといてください。

さて、この宿のオーナーのオッサンと、車でここまで連れてきてくれたオッサンはどういう関係なんかいなあと聞きますと、中学の同級生だそうな。このオッサン2人だけやありません。お店のおかみさんももう1人のスタッフの女性も同級生やって。

「何十年もずっと仲がいいんですね」

こう聞きたんですが、それが知りったのはつい2年ほど前だそうな。当時の学校は1学年1200人以上いて21クラスもあったそうで、当時は全然覚えてないって。若いうちはみなさん九州や東京や海外で仕事をしてて、60歳を過ぎて続々と沖縄に戻ってきて、そこでSNSなんかで同級生に知り合って飲み友達になったって言うてはりました。この後に登場する後期高齢者のオッサンも同じことを言うてましたが、沖縄の人は良くも悪くも人と人とのつながりを大切にするそうで、困っている人がいたら必ず助け合うんだそうです。

その助け合い精神。こんな場面も。

この宿のオッサンの携帯電話にまた電話がかかってくるんです。今度はお客さんやありません。ソファーを買ったけど大きすぎて玄関から中に入らないとかなんとかいう話が聞こえます。このオッサンは家具屋もやってるんかいなあと思うて、電話が切れてから聞いたら全然関係ない話ですわ。

電話の主は75歳のオッサンの飲み友達。現役時代は日本では誰もが知ってる超有名大企業の沖縄支店長をやってた人で今は年金生活者なんですが、一人で暮らすのにソファーをリサイクルショップで買って配送してもらったけど、玄関から中に入らなくて困ってて、何かええ方法ないか相談の電話を宿のオッサンにしたそうな。このオッサンは引っ越しとか家具の匠なんかなあと思うたらそうではない。オッサンのアドバイスは「そのソファーを返品してもう少し小さめのソファーに替えてもらいなさい」っていう誰でも思いつくソリューション。こんなことわざわざ友達に相談せなアカンことかなあと思いますけど、その返品の仕方とか細かい打ち合わせまでしはるんです。電話主の75歳はアホなんと違うやろかと最初は思うたんですがそうではなくって、若い子らがどうでもええ話をツイッターでつぶやいたりLINEで会話するのと同じ感覚で、高齢者は電話で話したりリアルに会って報告しあう習慣があるんだそうです。我々以外のお客さんもそうでしたが、飲んでる途中で携帯に電話がかかってきて、その場でしゃべってる人はたくさんいてましたよ。

宿のオッサンにもその後何度か電話があって、結局その75歳のオッサンもお店に来るっちゅうことになりました。我々と一緒に飲むことに。こられるまではソファー問題でアホと違うかと思うてましたが、失礼しましたわ、さすが大企業のえらいさんまでやった人。勉強になるええ話をいっぱい聞かせてもらいました。年金も4カ所からもらっててお金は十分あるはずやのに、リサイクルショップでソファーを値切るだけ値切った上に、まだ「あこの掛け時計をつけてー」みたいなことを言うんだそうです。まあ私も似たようなことしてますので気持ちはようわかりますわ。

「明日はどこを観光するのですか?」

宿のオッサンがこう言いますので、レンタカーを借りて阪神タイガースのキャンプを見学してから名護の方に行きますっていうと、オッサンはこんなことを言います。

「レンタカーなんか借りなくても、うちにある車を使えばいい。」

えらい親切なオッサンですわ。初めて利用した客に自分とこの車も貸すんでしょうか。気持ちは大変うれしいのですが、沖縄はレンタカーが料金がびっくりするほど安いし、またオッサンの個人の車やと気を遣うのもイヤなんで、「うれしいんですが、もうずいぶん前にレンタカーを予約してありますので。。」ってお断りしたんです。そしたらオッサンはこう言います。

「沖縄ではそんなの普通ですよ。電話一本で簡単にキャンセルできます。大丈夫です。」

そこまで言われたんで、レンタカー屋さんには申し訳ないなあって思いながら電話しますと、オッサンの言う通りでしたわ。あっさりキャンセルOK。おおらかというか緩いというか。結局翌日から3日間オッサンの車を使わせてもらうことにありました。ほんまビックリでずわ。

75歳のおっさんのおごりで「島らっきょ」と「豆腐よう」を食べさせていただきました。a25 a19

この島らっきょは今回食べた沖縄料理の中で一番気に入りましたね。ええアテですわ。

時刻は20時前。ここで宿のオッサンがこんなこと言います。

「歩いてすぐのところにカラオケがあるんですが、今から一緒に行きますか?」

もう断るという選択肢はありません。歌なんて何年も歌ってませんので歌えるかどうか自信ありませんが、ついて行きます。こんなお店でした。

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お店のマスターはこんな感じ。カッコええオッサンです。

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宿のオッサンが言います。

「彼も同級生ですわ」

75歳のオッサン以外はみんな同級生ですわ。そりゃ1学年1200人おったら、高い確率で同級生に出会いますわな、

ここでもオッサン2人はボトルキープしてはりました。基本的にはどのお店でも泡盛はボトルキープして飲むものだそうです。ボトルキープしてない我々はオッサンのボトルを飲ませてもらうことに。

おつまみはこんなのが出されます。

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この右のお豆腐は大豆やのうてピーナッツで作ったもんらしいです、ジーマミー豆腐とか言うてました。お箸でつまんでも切れなくてもっちもち。これもなかなか美味しかったです。

オッサンは歌がなかなか上手でした。すべて英語の歌。我々はとても対抗できません。お店のマスターも一緒にワイワイと飲んでますと、突然お客さんがまた入ってこられます。餃子を手土産に入ってきたのはまたまた同級生。手土産の餃子はカウンターにいる我々お客さん全員にふるまわれます。

これまた底抜けに明るいオッサンで、みんなで楽しい時間を過ごすことができました。

23時ごろ、そろそろお店を出ましてみんなでタクシーでオーナーの宿に戻ります。他の宿泊客はちゃんと到着して部屋に入ってるんでしょうかね。

宿に戻ってきますと、オッサンは「3次会しよっ」って言うてさらにワインを1本あけはりました。

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17時30分から飲み続けです。さすがにオッサンも眠とうなってきたんでしょうな。日がかわる前くらいにワインを飲みほしたところでおやすみです。初めての沖縄の夜はオッサンのおかげでとても楽しく過ごせました。

 

初めての沖縄

先週末の温泉&グルメツアーのレポートがまだ途中なんですが、今週は既に沖縄を旅しとりますので先に沖縄の話から書かせていただきます。

真冬の夏休みの後半は沖縄。前にも書きましたが、全国47都道府県のうち唯一行ったことのない件が沖縄県でした。今回の旅でコンプリートです。

初めての沖縄の旅のスタートは10日の夜。関西空港から20時15分のANAで那覇に飛んだのですが、感覚的にはかなり遠いですな。移動だけで結構疲れました。

那覇空港は普段はもっとにぎわってるんでしょうが、深夜ということで人も少なく薄暗いです。とりあえずホテルのある県庁前駅までモノレールに乗りますが、乗り場へ向かう通路がこんな感じ。

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これだけやありません。看板・広告の多くが中国語や韓国語がメインで書かれてるんです。海外に来たのかと錯覚しますよ。

那覇のモノレールは「ゆいレール」というそうですが、ICカードのスイカを使おうと思うたら使えへんってね。仕方ないので切符を買いました。

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この切符、バーコードなんですよ。改札機に入れるんではなくて、バーコードの部分をタッチするんです。入る時はよろしいけど、出るときはどうやって回収するんかなあと思うてたら、改札出たところに回収箱が置いてありましたわ。

ホテルまで歩きますが、途中の看板にビックリ。

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沖縄の人は、飲み会の後のシメにステーキを食べるんですか?そんなやつおらへんやろう。むちゃ言うたらあきませんわって思うたんですが、あとで聞いたら全くのウソではないだそうな。

さて、ぐっすり眠りまして朝を迎えますと、早速那覇市内の観光です。この日は近場を歩くつもりでおりまして、ホテルにおいてあったこんなパンフの企画に参加することに。

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知らない土地はやっぱり地元の人に案内してもらうのが一番です。入場料のほかに参加料1000円必要ですが、首里城の見学にはガイドツアーを利用することにしました。3回以上乗ったらモトが取れるということで、ゆいレールの1日乗車券を買いました。

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県庁前から首里駅まで乗って、そこから首里城公園まで歩きます。結構な距離がありましたが、何とか集合時刻の9時30分に間に合いました。この青いジャンパーのおばちゃんがガイドさんです。

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ツアー参加者は我々のほかに夫婦が2組で計6名。ちょうどええ人数です。まず最初に有名な守礼門。

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首里城には門がいっぱいありますが、これらの門は全てお客さんを歓迎するための門だそうな。お城の門は敵の侵入を防ぐことを目的として作られるのが普通ですが、琉球王朝では戦争はなかったということでしょうかね。

私の全くの勉強不足なんですが、そもそもどういう歴史で沖縄県ができたのが、ここで初めて知りました。沖縄県ってまだできて137年しかたってないんですね。日本でいう室町時代あたりからずっと琉球王国として存在し、江戸時代に薩摩がやってきて幕府が支配するようになり、明治になってから琉球王国が滅ぼされて沖縄県というようになったんだそうです。薩摩がやってくるまでは、琉球王国は中国の属国やったという表現をガイドさんはされてました。

このシーサーは中国から伝わったもので、たいてい阿吽一対になってて、本州の狛犬と同じ役割をしてるんだそうです。120 (800x533)118 (800x533)

ちなみに狛犬も中国から伝わったんだそうですが、朝鮮半島を経由して伝わったのでシーサーとはちょっと雰囲気が違ってるんだそうです。

これは日時計。

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この日はええお天気でしたので、影がくっきり見えました。季節によって太陽の高さが変わるため、角度を年に4回調整するって言うてはりました。

ここからの景色はこんな感じです。那覇の町は高層ビルがあんまりないせいか、なんか昔なつかしい風景です。

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さて、ここからが有料サイトになります。各自チケットを買ってきてくださいとガイドさんに言われます。ゆいレールの1日乗車券を提示すると割引してもらえまして660円で買えました。いよいよ正殿に入ります。126 (800x533)128 (800x533)

これまた私の勉強不足ですわ。この首里城って「世界遺産」に指定されてるから歴史のあるもんやと思い込んでますでしょ。違うんやって。まだできて24年やて。先の大戦で沖縄本土は完全に消失したいうんですから、そら首里城も焼けてなくなったっちゅうのは理解できるんやけど、なんで沖縄が返還されてからすぐに再建しなかったんでしょうね。ガイドさんの話では、当時この場所に琉球大学を作ってあったんだそうな。24年前に大学を移転させて首里城の復元にとりかかり、現在も復元作業は継続中なんですって。確かに工事中のエリアがいくつかありましたわ。

これが正殿。130 (800x533)

この前のお庭に家来がこんな風に並んだんだそうです。この模型は細かいとこまでようできてましたわ。138 (800x533)

正殿の中。136 (800x533)

立派なんですが、史料に基づいて忠実に再現したって言われますけど、つい20年ほど前に作りましたって言われますと、なんかちょっとがっかりですな。まあそない言うたら京都のお寺かて再現修復したもんがいっぱいありますけど。

床に穴をあけてガラス板を敷いて床下が見えるようになってるところがあります。

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この下にあるのが首里城の本物の基礎部分だそうな。首里城の建物は世界遺産ではなくて、この床下の基礎部分が世界遺産に指定されてるって言うてはりました。ちなみにお城の外壁も、こうやって本物と偽物の境目がわかるようにしてありました。

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90分におよぶガイドさんのツアーが終了。非常に勉強になりました。

さて、次はどこを観光しようかと考えましてガイドさんにアドバイスをもらいますと、歩いて行けるところに石畳のなんとかいうのがあってオススメやと言われましたんで行くことに。こんな風景でした。

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沖縄らしい風景っちゃあ風景です。それよりもここで気がついたのは写真左下の「石敢當」っていう文字。まだ那覇の町に来て半日しかいてませんが、町中のいろんなところでこの文字を見てます。これ何かいなあと調べてみたら「魔よけ」ですってね。これも中国から伝わった風習だそうですが、三叉路とかT字路の突き当たりに置いてあるんですって。魔物は直進する性質があって、これを置いておかないと魔物がそのまま家の中に入りこんでくるって信じられているそうです。

さて、次はまた世界遺産に指定されている「識名園」に行くことに。ぼらぼら歩いてますと泡盛の工場見学と試飲ができるという看板がありましたので立ち寄ることに。

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瑞泉さんという会社です。「こんちわあ」って入りますと、「どうぞ奥をご自由に見学してください」って言われましたんで奥に行ったんですが、何もありませんねん。で、念のために聞いてみました。

「工場見学はどちらに行けばいいですか」

するとビックリする答えが。

「今日は休日ですから工場は作業してません」

そやったら「奥をご自由に見学してください」ってなこと言うたらアカンわ。まあ窓越しに工場らしいもんが見えないことはないから、工場見学っちゃあ工場見学やけど。動いてへんもん見ても面白うない。

「ほな、ちょいと試飲させてもろてよろしいかあ」

こう聞きますと、今度は「どうぞどうぞ」というて案内してくれます。

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4種類飲ませてもらいましたけど、ホンマに試飲でしたわ。ちょっとなめる程度しか入れてくれません。この量では味がわかりまへんで。

識名園までは2kmちょっと。微妙な距離ですが歩くことに。着きました。

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うーん。琉球王朝の別荘みたいなもんらしいですが、あんまり感動がなかったですな。庭園の池の写真を1枚。

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池越えの2打目をどう打つか、なんてことを考えそうな風景です。ほんまゴルフ場かと思いました。周辺の遊歩道はこんな風に沖縄の自然をそのまま活かせるタイプになってます。

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次は那覇市内の一番の繁華街の国際通りでお買い物をすることに。直接国際通りに行ってもよかったんですが、たまたま識名園にやってきたバスが県庁行きでしたので、先に県庁前にある前夜宿泊のホテルに寄って預けていた荷物を引き取り、ゆいレールで牧志駅まで行ってこの日宿泊のホテルにチェックインして荷物を預けてから、歩いて国際通りで買い物をすることにしたんです。

意外とすんなり進みまして、牧志駅に戻ってきたのが14時。この日のホテルにチェックインするのはさすがにちょいと早いかなと思いましたが、大きなキャリーバッグを持ったまま歩くわけにはいきませんので、荷物だけでも預かってもらおうとホテルに向かいました。これがまた駅から結構距離があるんですわ。しかもやってきたところにホテルらしいもんがありません。よくよくみたら一戸建ての普通の家にホテルの標識がありましたわ。いま話題の民泊なんでしょうか。

いわゆる玄関にあるピンポンを押したんですが誰も出てきません。仕方ないで玄関のドアをあけて大きい声で「こんちわあ」って言うたんですが、それでも誰も出てきませんねん。

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電話をかけてやりました。でも目の前にある電話が鳴るだけで誰も出てきません。家に鍵もかけないで留守にして大丈夫なんかなあと思いつつも、大きい荷物を持って歩くわけにも行かず、申し訳ないですが勝手に中に入らせてもらいまして、テレビの横にキャリーバッグを置かせてもらいました。

荷物を勝手に置かせてもらいまして身軽になって国際通りでお買い物。外国人観光客ばっかりです。

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公設市場が観光スポットらしいので立ち寄ります。

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いかにも沖縄っていうものがたくさん売ってます。京都の錦市場とは違って地元の人もたくさん普段の買い物で利用されてるみたいです。

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164 (800x533)魚は500円を支払えば、買ったものを2階で調理して食べさせてくれるみたいです。心が動きましたがやめておきました。サイズが大きすぎるのと、カラフルな色にちょっと戸惑いました。

ラフテーの試食。意外と大きいサイズをくれます。これはすっごい美味しかった。

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時刻は15時00分。ちょいと勝手に置いて帰った荷物が心配だったんで、再度宿に電話したんです。でも誰も出ません。

さとうきびジュースの旗がありましたので、1杯いただくことに。

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こないしてさとうきびを機械に通して汁を搾ってくれるんです。

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これができあがり。300円です。168 (800x533)

あたりまえですが砂糖のかたまりを水に溶かして飲んでるみたいですわ。むちゃくちゃ甘い。

これを飲みながら宿にもう一度電話をしたら、今度は宿のオーナーが電話に出てくれました。事情を説明したら、テレビ横の荷物はちゃんと部屋に入れておくから、宿に戻ってきたらそのまま3番の部屋に入ってくださいって言われましたわ。これで荷物の不安はなくなりました。

国際通りでお土産用のお菓子を爆買いして、17時前に宿に戻りました。この後、思いもよらない展開になりまして、とても楽しい夜を過ごすことになりました。

 

草津温泉とロックハート城

草津温泉で今回お世話になるホテルは歴史を感じる大きなホテルです。館内はこんな感じ。

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いかにも昔の温泉旅館って感じでしょ。次の日の六日町の温泉旅館とはちょいと違うタイプのものをあえて選びました。かなりお安い宿泊プランでお世話になるんです。

部屋でちょいと休憩しまして、草津温泉の街を散策したあとに温泉につかりに行きます。旅館にも温泉があるんですが、ここはあえて友達がオススメの「西の河原温泉」に入りにいくことに。

湯畑というところがメインのスポットになるんだそうですが、そこに向かって歩いてますと案内所がありましたんで、地図をもらいに立ち寄りました。

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「こんちわー」って入りますと女性スタッフが出てきてくれはりました。地図が置いてありましたんで1枚いただきまして、ついで聞きました。

「とりあえず湯畑には行くんですが、そのほかにどこがオススメですかね?」

するとスタッフはこう言うてくれます。

「湯畑の後ですね。ここの西の河原通りというのが一番にぎやかな商店街になりますので、この道をずっと散策していただきますと最後に西の河原公園というところに到着します。ここの温泉が一番のオススメです」

友達のオススメと一緒のことを言うてくれはったので安心しましたわ。

5分ほどで湯畑に到着。その手前にすごい行列ができてます。湯畑を見学するのに並ばなあかんのか。

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どうやらそうではないみたいですわ。先頭に並んでるオッサンに聞いてみました。

「これ、何に並んではりますのん?」

するとオッサンは答えてくれました。熱乃湯ってお風呂で16時30分から「湯もみショー」とかいうもんが開催されるそうで、それの見学のために列を作ってるっていうてました。「湯もみショー」ってそんなすごいもんなんやろか。

そしてこれが湯畑。2時間サスペンスのドラマなんかでよく見る風景です。

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ちゃんと事前勉強してないんでわからないんですが、ここが草津温泉の源泉なんやろね。湯の花を製造してるやと思いますわ。反対側の風景。

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ここにも長い行列ができてます。焼き鳥屋さんですが、見た感じでは並んでまで食べなアカンようなものには見えへんかったんですが、おそらくメディアで取り上げられたんでしょうな。

その焼き鳥屋さんをあがったところに案内所のスタッフが言うてた西の河原通りがありました。

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意外とさびしい商店街に見えますが、この先にはたくさんのお店がありましたわ。そやけどこの2枚目の写真にある道路標識、なんか違和感ありませんか?「西の河原公園」と「東京」が同じレベルで書かれてるの。

商店街を抜けたところに西の河原公園がありました。

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あっ、「西の河原」は「さいのかわら」と読むんですが、いわゆる「賽の河原」なんですよね。ネットで調べてもあんまり詳しいこと書いてないんですが、この風景みたらそうやと思いますわ。1つ積んでは父のため・・・。ちゃんと子供を抱いたお地蔵さんもありました。あんまり気持ちええ話やないですけど。

そして西の河原大露天風呂に到着。

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想像してたよりこじんまりとした浴場です。窓口でお金を支払いますとスタッフはこんなことを言いよります。

「お風呂に入りますと気分が悪くなりますので、注意して入ってください」

びっくりしましたわ。温泉でこんなこと言われたの初めてです。何でもきつい酸性のお湯だそうで、肌が弱い人もやめた方がいいとか書いてましたけど、気分が悪くなりますって言うのはどうかなあ。

実際に入りましたが、気分が悪くなることもなく非常に気持ちのええお湯でした。写真は撮れませんでしたが、大自然の中の露天風呂って感じで大満足です。

草津温泉の大露天風呂を満喫しまして、ホテルに戻る途中。さっきの湯畑がライトアップされてました。IMG_1033 (800x600) (800x600)

ホテルの夕食はバイキング。これは想定内のおいしさですのでノーコメント。飲み放題のお酒もたっぷりいただきましたんで、ええこんころもちになってます。20時30分から盆おどりと湯もみショーがあるって言うんでホテル内の会場に行きました。

この季節に炭鉱節は違和感ありましたが、みなさんノリノリで踊ってはります。

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掘ってー掘ってーまた掘ってー。みなさん突然言われて踊れるってのがすごいですわ。

これがさっき16時30分に並んではった湯もみショー。

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まあ人それぞれの興味の問題ですから、とやかく言うのは良くないのですが、私はこれの何か面白いのかようわかりませんでした。お湯を板でかき回してるだけですやん。

一夜明けて土曜日の朝。9時ごろに草津温泉の宿を出ましてレンタカーを返却する沼田に向かって走ります。スタートしてすぐのところに「ベルツ記念館」ってのがあったんで、ふらっと立ち寄りました。IMG_1051 (800x600)

これもようわかりません。ベルツさんが偉いお医者さんやいうのはわかったんですが、この展示全体が何を言いたいのかがよう理解できませんでしたわ。今回群馬を旅して思ったことの1つ。群馬の人はプレゼンテーションがちょいと下手かも知れません。前日のだるま寺もそうですし、このベルツ記念館もそうですし、この後出てくるロックハート城もそうです。展示の仕方が下手なんやないかなと思います。それなりに価値があるものやと想像するんですが、素人の私の心に全然響いてないんです。

ベルツ記念館を出まして145号線を沼田方面に進みますと、途中で「八ツ場ダム」って看板が出てきました。民主党政権の時代にダムの建設を中止するっていうてモメたダムです。その後自民党政権に戻ってどうなったか知らなかったんですが、道の駅に展示があるって書いてあるんで立ち寄りました。

ダムコーナーにこんなもんが展示してあります。

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スタッフがいてましたんで、聞きました。

「で、結局ダムはどうなったんですか?作ることになったんですか?それとも協議中?」

すると女性スタッフはすっごい笑顔で言うんです。

「もう随分前に作ることが決定して、この部分まで既にできています。あと4年で完成するんです!」

これが100%地元の声やとは言い切れませんが、ダムを作ることへの期待は大きいってね。40年間の交渉の経緯みたいなのが壁一面に展示されてました。私は個人的には無駄な公共事業やと思うてすけど、こうやっていろいろ説明を受けると、ここまでやったんやったらもう作るしかないわなあって思います。

次に立ち寄ったのが145号線沿いにあるロックハート城。これも群馬のお友達のオススメです。

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もっと派手なテーマパークかと思ってたんですが、意外と地味です。入り口はこんな感じ。

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あんまり人がいないんですね。入場料は1000円。入りますとまずサインギャラリーっちゅうもんがありましたので入りました。

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このロックハート城は「恋人の聖地」って呼ばれてて、テレビのロケとかドラマによく登場するそうです。それで訪れた芸能人や有名人のサイン色紙がこうやって展示されてるんです。写真の右の色紙はももクロとぱみゅぱみゅです。

これがお城本体。イギリスのロックハート伯爵のお城を移築復元したんだそうな。

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お城の中の様子。

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これはマリリンモンローが使用した香水の跡だそうな。

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こちらはダイアナ妃が乗った車だそうな。

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さっきも書きましたけど、悪くはないんですが何が言いたいかすんなり理解できないような展示になんです。自分の理解能力を棚にあげて申し訳ないんですが、もうちょっとプレゼンテーションの工夫が必要やと思います。

ロックハート城を出たのが11時45分。12時に沼田駅でレンタカーを返すにはギリギリの時間です。間に合いましたが、そのへんは都会と違ってのんびりしたもんですなあ。20分や30分は遅れるのは全然OKみたいです。

車を返却しますとランチ。沼田駅ってこんな風景です。

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あたりを見回しますとそば屋さんとトンカツ屋さんしかありません。で、トンカツ屋さんの方に入りました。

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トンカツ定食980円はこんな感じ。

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これ、わかりますかね。厚さ2cmは超えてます。でもね、トンカツって厚ければええっちゅうもんやないですよ。食べにくいだけやのうて、味がちゃんとつかないんです。しかも衣はかったいかったい。歯が折れるかと思いましたわ。でも衣を外して食べると味が全然しないんです。ボリューム的にはお値打ちでしたが、私は反対ですね。

ちなみに、店を出た後に駅でこんなパンフレットを見つけました。

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沼田は養豚業がさかんでトンカツを町おこしに使ってるようです。また「はげ盛」と言って、大盛りをよしとする文化があるような。でもこのパンフには、この日入ったこのトンカツ屋さんは紹介されてませんでしたわ。

高崎から草津

1日目は高崎から草津温泉までの旅です。前日に東京まで移動して、東京のお友達と前夜祭的な飲み会をしております。ホテルに戻って寝るのが午前2時になることはある程度想定しておりましたので、東京から高崎への移動には湘南新宿ライナーを使うことにしてました。新幹線を使えば50分ほどで到着できるんですが、新幹線って50分くらいでは落ち着かないんです。ちょうど眠たくなったところで起こされるみたいな。またうかっと乗り過ごしたらえらいことになります。

で、新宿発8時44分の湘南新宿ライナーを使って、あえて2時間かけて終点までゆったりグリーン車を使うことにしたんです。事前に京都グリーン券も買っております。

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普通電車のグリーン車って乗ったことないんですが、グリーン券を事前に買うのと車内で買うのとでは料金が違うんですってね。しかも指定席やと思うたら自由席やて。ほなグリーン券を事前に買ってて座れへんかったらどうしてくれんねんって二条駅の駅員さんに聞いたら、その場合は払い戻しに応じてくれるって言うてはりました。

四谷三丁目から8時31分のメトロ丸の内線に乗って新宿駅に向かうんですが、この日は金曜日。みなさん普通に通勤しはる日でした。やってきた荻窪行きは既にパンパンの状態。でもここは無理してでも乗らないと湘南新宿ラインに乗り遅れます。大きいコロコロをもってねじ込むように乗るのは気がひけましたが、勇気を持って乗り込みました。パンパンの電車はかなり窮屈でしたが6分間の辛抱です。

信じられないのは次の駅。もう絶対乗れへんと思うてるこの状態で、さらに乗り込んでくる人がいっぱいいてはるんですわ。その次の駅でもあたりまえのように乗ってきはります。そして新宿駅に着いたら目を疑う光景がありました。写真には撮りませんでしたが、ホーム全体にびっしり人がいてはるんです。駅のアナウンス。

「ご乗車になられましたらできるだけ車内奥のほうに詰めていただき、一人でも多くのお客さんにご乗車いただけるようご協力をお願いします。」

つまりは積み残しが当たり前のように発生するってことですな。それでも東京の人は文句を言わずにきちんと整列して並んで待ってはります。関西人には絶対できないと思います。

JRの新宿駅の湘南新宿ライナーの乗り場は意外と遠いところにありまして、コースロスなく乗り換えたんですが高崎行きにはぎりぎりでした。5号車のグリーン車はこんな感じ。

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新宿を出て池袋を過ぎたころ、若い女性の車掌さんがやってきてグリーン券をチェックしはります。この写真でわかりますかね。座席の上にランプがついてますでしょ。

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グリーン券をチェックした席は、このランプが緑になるようです。ちゃんと区間も登録されてるみたいで途中で降りはったらランプも緑から赤に変わってました。でも自由席でしょ?席を途中で移動したらどうすんのやろね。ここまでのシステムを作ってるんやったら指定席にしたらええのに。

我々もグリーン券を車掌さんに見せました。そしたら車掌さん考え込みだしたんです。

「なんかおかしいところありますか?」

最初は日付とか区間を間違えたんかなあと思うたんですが、彼女が言うのはこうです。

「このグリーン券は、通常のグリーン券とは違ってちょっと変です。」

そう言うて何かぶつぶつつぶやきながら考えだします。間違ってますとか言われたことはありますが、変ですって言われたのは初めて。車掌さん自身も何か違和感はあるけど、その間違いを明確に指摘できないって状態ですな。おそらく区間が51km以上やのに880円という値段に違和感をもってはるんやと思います。

「上司に確認してまいりますので少々お待ちください」

こう言うてどっか行ってしまいました。そして10分くらい帰ってきよりません。上司が忙しいのか上司もわかってへんか。戻ってきた彼女はこんなこと言いよります。

「これは京都で買われたグリーン券ですね。」

その通りです。車内で買ったら高いから事前に買ったんです。

「京都の駅員がたぶん東京の電車に不慣れだったんだと思うのですが、料金を間違えて発券したのだと思います。ご迷惑をおかけして申し訳ございません。こちらのグリーン料金は980円になりますので、差額を・・・」

グリーン券はレール&レンタカーの割引対象じゃなかったかも知れませんし、ごちゃごちゃモメるのも嫌なんで言われるまま100円払おうかとも思ったんですが、東京の電車に不慣れやと言われた京都二条駅の駅員さんの名誉もあるんで、念のため聞いてやりました。

「グリーン券ってレール&レンタカーの割引対象になってませんかね。そしたら980円の1割引で880円のはずですよ。」

そう言うたら車掌さんはまた固まってしまいました。レール&レンタカーのこと知らないみたい。再び上司に確認してくるって言うて行ってしまいました。

戻ってきたのはさらに15分後くらい。結局差額を支払うことなく切符を切ってもらえ、二条駅の駅員さんの無実は晴れました。

電車は8分遅れで高崎に11時前に到着。12時からレンタカーを予約してますので、それまでにランチを食べます。地元民のオススメのスパゲッティーのお店です。

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11時にオープンのお店に11時05分に入ったんですが、既に3組ほどお客さんが入ってて、我々が入った後も続々とお客さんがやってきます。人気店ですわ。

注文するものは事前に地元のお友達から指示されておりましたので、メニューをみることなくオーダーします。「赤唐辛子とにんにくのトマトクリーム」と「はらっぱ」と「パン」

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はらっぱの方はいわゆるジェノベーゼ。正直言いますがこれはどーってことない普通のパスタでした。美味しかったのはトマトクリームの方。今までに食べたことないタイプのパスタ。なんせソースの量がたっぷりなんです。とは言ってもスープパスタとはまた違うんですな。濃厚のクリームとトマトの酸味がええ感じで融合してるところにニンニクの香り。ようできてると思います。今回のグルメツアーでこの段階でNo1の食事です。

パスタを食べた後は駅レンタカーに向かいます。また世界遺産を狙ってるみたいですが、この上野三碑って何でしょうか?単なる石のように見えますが、私の勉強でようわかりません。

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駅の片隅にあるのですが、こういうのはいいですね。

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誰でも自由にこの場所で音楽を。ここから将来メジャーデビューするアーティストが出るかも知れません。ちょうど女子高生らしい2人組がギター弾いてましたわ。ここを左に行ったところに駅レンタカーの事務所があります。

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前回9月に来たときも感じましたが、高崎の人は非常に丁寧で親切な商品説明をする方が多いですね。ここのレンタカーの担当の方も、非常に親切で心配りを感じました。

さて今回コンビを組む車はスタッドレスタイヤ装着の4WDのヴィッツです。高崎から草津温泉までドライブします。ヨメに好きなとこ寄りながら運転させますと、「少林山達磨寺」の看板を発見。それを見て思い出しました。高崎と言えばどういうわけかだるまが有名。生産量が日本一やったんと違うかな。とりあえず進路上にありますので立ち寄ることに。駐車場に入ったとこ。

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今どきですな。ドローンは禁止ですってわざわざ看板出してます。これが玄関かな。

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マンガとかに出てきそうなお寺。京都のお寺には細長い階段を登っていくこういうタイプは少ないように思います。あったとしても、階段を登りきった先に玄関があります。結構きつい勾配の階段で息があがってしまいましたが、のぼりきった先はこんな感じ。

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さらに結構な階段が待ち構えてました。でもなかなか風情はあります。これが本堂。横から撮った写真です。

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使用済みのだるまを供養してくれはるんですって。なかなか迫力あります。ちゃんと両目が入ってるものもあれば、片目しかないだるまもあります。

で驚いたのは、こうやってぼらぼらしている間にも奥からお坊さんがだるまを持って出てきて上にどんどん積み上げはるんです。ということは、次々とだるまを持ち込んでくる人がいてはるっちゅうことやね。実際に帰りに駐車場へ向かうときも、手にだるまをもった人2組とすれ違いました。高崎の一般家庭では、そんなに頻繁にだるまを買い換える習慣があるんやろか。

もう1つびっくりしたのは絵馬ですわ。

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最近は悪いことするヤツが多いから、こうやって「情報保護シール」を貼って納めるんですね。それやたら住所とか名前を書かなければええと思うんですが、そういう訳にはいかんのやろか。

この社務所の横にいろんなだるまの展示がしてありました。撮影禁止なんで写真はありませんが、総理大臣3人のだるまも展示されてました。福田さん、小渕さん、中曽根さん。中でも一番のヒーローは小渕さんみたいですな。だるまに関する説明がいろいろ書いてありましたが、いまいちよう理解できませんでしたわ。

続いてやってきたのは榛名神社。榛名は「はるな」と読みます。これがなんで有名なんかはわかりませんが、パンフレットに紹介してあって、草津への途中にありましたんでとりあえず寄っておくことに。これが入り口です。

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とりあえず参道を進むんですが、本堂は600mも先なんだそうです。群馬の神社仏閣は本堂までの距離が長いんでしょうか。その参道にいろんなものが置いてあるんです。たとえば七福神の銅像。

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これは布袋さんですが、お腹の部分の色が変わってます。たぶん参拝されるみなさんに叩かれるか撫でられるんでしょうな。他の銅像は色が変わってる部分なかったですけど、布袋さんのお腹は触りたくなるんでしょうな。

滝が凍ってました。

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このあたりまでくると参道そのものもカチンコチンに凍ってます。滑って歩きにくいです。歩くこと15分。ようやく本堂に到達。

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パンフレットにはパワースポットって書いてましたけど、なんとなくその雰囲気はあります。神社全体が大自然と一体化して存在してる感じがするんですな。建物のすぐ近くまで岩や木がせまってたり、うまく表現できませんが不思議な配置になってるんです。

参道には他にも妙なもんがあります。ハケブラシ塚。

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石碑があるんですが、下半分が雪に埋まってたんでパッとみたら「ハゲ」って書いてあるんかと思いました。不要なハケとかブラシを持ち込んで供養するんだそうです。だるまと一緒です。

榛名神社で結構な時間を使ってしまいました。榛名湖経由で145号線から草津温泉に向かうことに。これが榛名湖。

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完全に凍ってます。凍ってる湖をナマで見たのも初めて。

ナビに従って国道145号線を草津温泉方面に走ります。このカーナビが古いのかも知れませんが、カーナビはちょいちょいウソを言うから嫌いです。ただこれにはちょいと笑ってしまいました。

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温泉到着の10km手前のカーナビーの画面。大津って交差点から9.7km先に草津があるんだそうな。滋賀県の大津と草津の距離も10kmほどと違うかなあ。偶然とは思えないんですが、なんか関係あるんかも知れませんな。これが大津交差点。

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15時過ぎに無事に草津温泉の老舗旅館に到着しました。

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真冬の夏休み

早いもので今年も1ヵ月が過ぎてしまいました。今年は暖かいと思うてたら急に寒くなったりとして、周りにも風邪で体調を崩してる人がたくさんいてはりますが、毎日きちんとアルコールを飲んで消毒してるせいか私は幸い元気にやっとります。
さて、寒い日が続くこの時期なんですが、実は明日から夏休みに入ります。“夏休み”って言うてもいつからいつまでって決められてるわけではありません。年次有給休暇はいつどのタイミングで使ってもええんですが、多くのみなさんは7月から9月にまとめて休みを取らはることが多いですわな。私もここ5年ほどは9月の1週目から2週目にかけて“夏休み”と称してまとめて休暇をとって、ヨーロッパに観光旅行に行っておりました。このブログにもたくさんアップしてますが、2012年はドイツ、2013年はロンドン、2014年はイタリアを旅してきました。そして昨年2015年は9月にチェコとオーストリアを旅する計画を立ててたんです。
ところがご存じのように昨年は悲惨なテロ事件が多発しましたでしょ。気持ち悪いなあって思うてるところにたまたま仕事もたくさん重なって、結局9月に行くのを断念したんです。
その後11月も12月も演奏会の予定が既に入ってて、結局スケジュール調整できたのがこの2月の5日から14日の10日間。ヨーロッパは寒さの一番厳しい時期になりますが、まあそれも経験やと思うて、チェコとオーストリアの8日間の旅をH社で申し込んでお金も入金してたんです。これ、9月末とか10月ごろの話ですよ。
そしたらご存じのようにまたフランスで悲惨なテロ事件が発生したんです。その後もシリアとかトルコとかで事件が頻発してます。それでも年末までは行く気満々やったんですが、今年になってもH社から詳細なツアーの案内が来ないことにさすがにちょいと嫌気がさしました。
結局ヨメと相談しましてキャンセル料が発生するギリギリのところで、Webからツアーをキャンセルしてやったんです。
そしたらH社からどんなメールが来たと思います?
「キャンセルは承りました。キャンセル料はかかりませんので、入金されたウン十万円はすべて口座に返金します。」
ここまではええんです。この後、必要ない情報まで書いてくれてます。
「ちなみにこのツアーに申し込まれてたのは、最初から今まで○○様2名だけでしたので、もしキャンセルされなくてもツアーはおそらく中止になっていたと思います。」
悪気やなくてむしろ親切で書かはったんやと思うけど、言わんでもええことですよね。それやったらもっと早目に連絡せいと思いますわ。
というわけで、結果としてテロに屈する形で海外旅行を断念した2015年の夏休みは、返金されたウン十万円を全部国内で使って、ちょいと贅沢な旅をすることにしたんです。10日間も国内を旅するのは逆に疲れますので、前半3日間、後半4日間に分割して2つの旅をし、真ん中の3日間は休養することにしました。
今日はその前半の旅のスタートです。旅のコンセプトは「温泉とグルメ満喫ツアー」です。こんなもんはH社のメニューにはありませんよ。お友達からいただいた情報をもとにして、全部自分で設計するんです。とにかくこの3日間は美味しいものを食べまくるんです。
ターゲットの温泉地は新潟県の六日町温泉。ここに素晴らしい温泉旅館があるんです。ちょうどNHKのドラマで直江兼続を扱った「天地人」をやってた時ですから6~7年前になりますかな。ゴールデンウイークの最後に宿泊したのですが、非常にいい温泉でホスピタリティーも最高やったのを覚えてます。
「また絶対来ますわぁ」言うて帰ったんですが、その時に「次回は真冬の雪のある時に是非」みたいなことを言われたのを覚えてたんです。レストランや旅館での帰り際の「また来ますわぁ」っていう約束は、通常守られることはほどんどないのですが、今回の旅でその約束を果たすことができます。
六日町温泉をベースにした旅。JRとレンタカーを組み合わせて行きます。「レール&レンタカー」というお得な企画キップがあるんです。レンタカーが割引になるだけでなく、途中のJRの乗車券が2割引き、特急券などが1割引きになるんです。いくら贅沢な旅行をするというても、無駄な支出は決してしない主義です。
二条駅でこんなキップを作ってもらってます。
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例によってグルっと1周するキップです。この経路上で、立ち寄るべきスポットを探します。本当に親切なお友達が群馬県の高崎にいてはりまして、「群馬に旅に行きますねん」って言うたら、ありとあらゆるパンフレットを集めて、こないして郵送してくれはりました。
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ほんま感謝感謝です。みなさんご存じかどうか知りませんが、こういうパンフレットの情報は貴重ですよ。昔、自転車旅行を始めた頃、毎回経路になってる自治体の役所の観光課に必ず電話して事前にパンフレットを送ってもらってました。ネットがない時代でしたから、特に小さい自治体ではこうでもしないと情報が入手できないんです。ちなみに本屋さんで売ってる「る○○」とか「○○プル」とかいう情報誌ははっきり言ってあきませんよ。ウソが書いてあるとは言いませんが、商業ベースですから本当はオススメでないものでもおすすめされているケースはいくらでも知ってます。
さて、明日からの旅のスタートはその群馬県高崎市なんですが、3日間をフルに使うために今日のうちに東京まで移動しておくことに。東京にいてる飲み友達が4人ほど集まってくれはるっていうので、ちょいと遅い時間からではありますが一緒に飲むことになってます。お店に着くのは21時30分になりますので新幹線の中でちょいとだけ飲み食いすることに。京都駅のISETANでお買い物。
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寒いので簡単にはぬるくならないかと思いますが、念のためビールは新幹線のホームの売店で乗車直前によう冷えたものを買います。
18時26分発ののぞみ250号に乗りますが、京都から品川やとあっという間ですな。品川まで2時間10分です。新大阪―東京やとさらにプラス20分ちょっとかかるんですが、この20分があるのとないのとでは随分違うように感じます。山手線とメトロを乗り継いで四谷三丁目に。仕事で定宿として使ってるホテルにチェックイン。
そして荷物だけ置いて、お友達が待つ飲み会のお店に向かいます。「温泉とグルメ満喫ツアー」の前夜祭です。まあ想像はしてましたが、ホテルに戻ったのは午前2時前ですわ。美味しいワインとビールを飲んでおしゃべりして、大変楽しく過ごすことができました。
今日からの3日間、群馬と新潟の旅の様子をできるだけ毎日タイムリーにアップできるようがんばります。

銀ぼら

お正月休みとそれに続く3連休も終わった先週火曜日から本格的に仕事が始まった2016年ですが、毎日深夜まで仕事がある日が続いております。守秘義務があるので仕事の詳しい内容は書けないのですが、だいたい毎晩22時ごろまで会議をやっとります。先週の前半は大阪で、先週金曜日から今週の木曜日まで東京。東京出張は嫌いじゃないんですが、さすがに4泊も5泊もすると気が滅入っていきます。

日曜日には演奏会の練習が京都であるという理由もあって、土曜日の夜には一旦京都に戻りまして、雪で交通機関が乱れるところ今朝から再び東京で仕事をしとります。実質あと3日。気合いで乗り切るしかありません。

今日の話は、先日の土曜日の話。東京の友達から食事に誘われましたので、京都に帰る前にちょいと銀座をぼらぼらした話。銀座をぶらぶらすることを「銀ぶら」と言うそうですが、それやったら銀座をぼらぼらすることは「銀ぼら」になりますな。前日の金曜日の夜、仕事が終わってからまた別の友達と深夜遅くまで飲みましたので、朝はホテルでゆっくりいたしまして、11時前にホテルをチェックアウトして出かけます。

とりあえず帰りの新幹線にサクっと乗れるように、仕事関係の荷物は東京駅のコインロッカーに入れておくことに。東京駅のコインロッカーはどこも使用中ばっかりですわ。なかなか空いてません。八重洲の地下1階のラーメンストリートの横に空きがあったので入れました。

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知らんかったけど、東京のコインロッカーは一番小さいサイズでも400円なんやね。関西はまだ300円やと思うけど。価格は需要と供給のバランスで決まりますから仕方ありません。

八重洲口を出たところ。非常にええお天気です。寒いって聞いてたのにむしろ暑いくらいです。

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友達との集合はメトロの築地駅に14時です。時間は3時間もありますので銀座をぼらぼらしながら歩いて築地まで行くことにしたんです。○○通りを新橋の方向へ歩きます。歩いてて気がついたんですけど、東京駅の近くには、いわゆるアンテナショップってのがたくさんあるんですね。例えばこれ。

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石川県のショップですわ。ふらっと中に入ってみたのですが、確かに金沢とか輪島の特産品がずらっと置いてあります。以前は出張で北陸によく行ってましたので私にとっては見慣れた商品ばかりです。また上のフロアには石川県への移住相談コーナーなんてのもありました。

さて数寄屋橋まで歩きまして、今度は晴海通りを築地の方へ歩きます。このあたりまで来ると人間の数もかなり増えてきます。あるお菓子屋さん。

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「春夏冬 二升五合」は何と読むでしょうって書いてます。

正解は「あきない ますますはんじょう」だそうです。秋が無い、升が2つ、5合は1升の半分で半升というところからきてます。ただ私の記憶では「二升」は「ますます」ではなくて、「升倍」=「商売」やったような。でもそれやと「春夏冬」とかぶってしまいますな。

晴海通りをしばらくあるきますと銀座四丁目の交差点。日本一地価の高い場所です。

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ここの交差点の角にあるビルが建て替え中なんですが、そのフェンスにこうやって銀座四丁目の歴史について展示がされてます。

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当時の写真と、それと同じ場所の2015年の写真が並べて展示されてるんですが、昔の街並みの方が味わいがありますなあ。年配の人は結構足をとめて写真に見入ってはりましたわ。

さて、面白そうなお店がいくつかありましたのでちょいちょいと立ち寄りますと、時刻は11時55分。3丁目の方向へ歩いていますと、スピーカーでアナウンスがありました。

「こちらは築地警察署です。この通りはまもなく歩行者天国になります。道路上に停車中の車両は速やかに移動してください。」

既に入口の部分で車両の進入が制限されてるんでしょうな。さっきまでバンバン車が走ってたこの道路はこんな感じになってます。

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ところがふと反対側をこんな車両が。このBMWは停車中と違いますよ。路上駐車ですわ。

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12時まであと5分。歩行者天国になってしもたら絶対におまわりさんに取り締まられますわな。趣味が悪いと言われるかも知れませんが、時間もたっぷりあるし、このあとどんなドラマがあるのか興味があったんで、あと5分間ここでこっそり見守ることに。そして12時になりますと信号が消えて歩行者天国になりました。これが3丁目方向。

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そして反対側の4丁目方向。BMWの持ち主は戻ってきてません。

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そしたら3分ほどでおまわりさんがやってきました。またこれが若くてかわいらしい感じの女性のおまわりさんなんです。私はちょいと離れたところで見てたんですが、声をかけられました。

「このお車の持ち主ですか?」

悪いこと何もしてへんけど、おまわりさんに急に声をかけられるとびっくりするもんですなあ。「いぇぇぇ、ちっ違いますよ。」とわけのわからんことを言うてしまいました。そしたらその女性のおまわりさんは車の中を覗きこんだり写真を撮ったりして、そうやなあ、3分くらい待たはったかなあ。それでも持ち主が返ってこないので、とうとう反則キップを切る決断をしはったみたい。

そやけどBMWの持ち主って、勝手なイメージやけどちょっと怖い感じのオッサンとかありえるでしょ。この小さいかわいらしい女性のおまわりさんが1人で怖い感じのおっさんにどないして対処するんやろって気になったんです。やっぱり趣味が悪いと言われるかも知れませんが、時間もたっぷりあるし、このあとどんなドラマがあるのか興味があったんで、さらに5分間ここでこっそり見守ることに。

そしたらさすがに無線で応援を呼ばはりましたわ。

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応援にやってきたおまわりさんはまた女性。今度はかなり高齢に見えるおばちゃん。5分ほどで手続き完了して違反のシールを窓に貼ったところでBMWの持ち主が戻ってきたんです。さあドラマが始まるぞと思ってみてたんですが、期待ははずれました。怖そうなオッサンではなく、30歳くらいでびしっとした身なりの好青年。おまわりさんに文句を言うこともなく素直に違反キップを受け入れてはりました。でもおまわりさんも丁寧でっせ。既に歩行者天国になってる道路、このBMWの前を一生懸命自らの足で走りながら人払いをして、安全に側道まで誘導してはりました。

さて歩行者天国になりますと、どこから出てくるのかわかりませんが人がいっぱい湧いて出てきます。するとね。東京のテレビ番組なんでしょうな。毎週やってるのか知らんけど結構あちこちで街頭インタビューをやってるんです。例えばこんな感じ。

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近くで見てたんですけど、あのインタビューって「やらせ」とまでは言わないけど、かなりの部分はうちわせがあるんですよ。実際にテレビで何秒使われるのか知りませんが、1つのインタビューを取るのに10分以上もかかってますわ。

それとね。おかしいやろって思った街頭インタビューが1つありましたわ。どこのテレビ局かわかりませんが、おそらくそこそこ名前の知れたお笑い芸人が一般の人にインタビューしてるんやろね。そしたらね、そのインタビューしてる場所の周りをスタッフ3人くらいがとり囲んで、外に向けてプラカードを掲げてるんです。プラカードには2つのメッセージが書いてます。

「撮影禁止」

よう知らない芸人やけど、たぶん肖像権とかの問題があるんやろね。まあわからんではない。が、もう1つのメッセージがこれ。

「通行中の皆様の映像がテレビで放送される可能性がありますのでカメラにはご注意ください」

これってテレビ局やから許されるんかいな。そっちも関係ない人を撮影禁止にせんかいと思いますわ。

さて、晴海通りをさらに築地方面に歩きますと、またアンテナショップがありました。群馬県です。

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群馬は昨年の秋に行きましたが、ちょうど来月にも草津温泉に行く予定がありますので、ちょいと寄ることに。中に入るとぐんまちゃんグッズをはじめ、たくさんの特産品が販売されてます。

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ぐんま情報局は2Fやって書いてあるんで行ってみました。そしたら写真には撮らなかったけど何も置いてなく、人もおばちゃんが1人いるだけ。

「草津温泉のパンフレットとかもらいにきたんですけど・・」

こう言いますと、おばちゃんは「それは1Fにたくさん置いてあります」って言わはるんです。でも2Fが情報局って書いてあったんやけどなあ。言われた通りに1Fに行くと山のようにパンフがありましたわ。案内看板を修正してもらわなあきませんな。

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さて、ぐんまちゃん家を出てさらに歩きますと、すぐに岩手県のアンテナショップがありました。こんなお店です。

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ここまでいろんなアンテナショップを見てきましたが、ここはだいぶ規模が大きい感じなんで立ち寄ることに。中はたくさんのお客さんでごった返してます。

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ここはすごいですよ。岩手県の地元の会社の製品がほぼ100%揃ってるみたいです。

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で、インフォメーションのおねえさんに聞いたんです。

「ここはすごい品揃えですけど、ここでは岩手県の特産品は何でも買えるんですか?」

そしたら「その通りや」って言うんです。岩手の名産品は全て揃ってるって。でもそんなことしたら誰も岩手県に旅行せえへんのと違うのん?旅行してもお土産買わないんと違いますかあ。それを言うてやったら「いやー、期間限定ですから。」ってごまかしはりましたわ。こんなもん期間限定なわけがないがな。

違和感あったのはこれ。

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2月末まで「ふるさと割」ってのがあるんやて。このタグがついた商品はレジで表示価格からさらに3割引きになるそうな。タグがついた商品っていうけど、店内の商品の9割以上についてますわ。で、聞きました。

「これ、どういう仕組みで3割引きになりますのん?」

するとお店のスタッフは言います。

「ふるさと創生事業で政府から助成金が出て、それを利用して割引にしてます」

ということは税金を使って30%も還元してるっちゅうことですな。

「消費税を10%に上げなあかんっていうてる時期に、こんな大胆なことしてもええんですか?」

アホな質問をしてしまいました。スタッフの答えはこうでした。

「それは政府に聞いてください。私らは知りません。」

そらそうやわな。知らんわな。でもなんか胡散臭いね。またややこしい利権がからんでそうな制度ですわ。よう知らんけど。

店内をうろうろしてますと、アンケートに答えてくれって声をかけられました。「いいですよー」って言うてさらさらっと回答したら、こんなパスタをプレゼントしてくれました。

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15秒でゆであがるんやって。

ショップを出まして晴海通りをさらに進みますと築地エリアに突入。

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築地エリアで最初に立ち寄ったのはこのお店。

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陶器屋さん大好きなんですわ。いつもふらっと入って、気に入ったお皿をうかっと買って帰ってしまってヨメに怒られるんです。魅力的なお皿がいくつかありましたがこの日はガマンしました。

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時刻は13時。築地の市場についに到着。集合時刻までまだ時間がありますのでぼらぼらします。

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しかし外国人が多いね。しかもなんでかわからんけど、この井上っていうお店のラーメンが大混雑でしたわ。なんかのメディアで紹介されたんやろね。

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食べませんでしたが、見た目はそんなにおいしそうな感じはしませんでしたけど。

6年ほど前にもここには来てますが、以前はこんな雰囲気やなかったですわ。今は完全に観光地化してます。

築地と言えば佃煮も有名です。こうやって試食させてくれるお店がありましたので、勧められるまま食べてみました。

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この一番左の。「一口ホタテ」っていうんですが、これ、心から美味しいと思いましたわ。日本酒にぴったり。1つ300円やけど4つ買えば1000円とのことで4つ買いました。

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写真を撮るのを忘れましたが、このあと道具屋さんも入りました。関西とはちょっと違うもんも置いてますな。間違ってもたこ焼き器なんかはありません。なかなか面白かったです。

時刻は14時。築地駅で東京の友達と無事合流しました。海鮮ものを食べることになりまして、あるお寿司屋さんに入りました。私が注文したのは「炙り海鮮丼」

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この写真ではわからんかなあ。これ、炙りとは違いまっせ。中まで完全に火が通ってる。焼き魚丼ですわ。

でもビールも飲んで楽しい時間を過ごすことができた土曜日でした。

 

 

 

 

 

 

 

 

2016年お正月

新年あけましておめでとうございます。昨年は11月以降で全然更新できずにおりましたが、今年は2週間に1回を目標にがんばりたいと思います。どうぞよろしくお願いします。

ここ10年ほどは年末年始に毎年スキーに行っております。以前はベストシーズンの1月末から2月にかけて有給をとって大人数でスキーに行ってたんですが、最近は友達がみんな忙しくてメンバーが集まらないんですわ。特に男子はアカンね。だいたいこう言いよります。

「仕事は調整できても、奥さんの許可を取るのが大変で。。」

そしたら奥さんも子供さんも一緒に連れてきたらよろしいがなって言うんですが、そうなると費用が2倍3倍になるんで簡単には行けへんって。事情はよくわかります。

そういう状況なんで、スキーはアメリカに住んでる弟が日本に帰ってくるのにあわせて、年末年始に2~4人くらいの少人数で毎年行っております。3年ごとに新潟と長野と北海道のローテーション。今年は長野の年でして、雪不足が言われてましたので、雪がある確率が一番高い志賀高原に行くことに。別のスケジュールの都合で1月3~4日になりました。

別のスケジュールというのは1月2日にヨメの実家の富山に新年のご挨拶に行くこと。その帰りに長野に寄ってスキーをしようというプランです。サンダーバードで金沢まで、北陸新幹線で富山から長野へ、さらに長野から名古屋は特急しなのを使って名古屋から京都は新幹線。

さて2日の朝のサンダーバード。12号車の指定席を持ってたんで京都駅0番ホームの先頭で待ってたら、電車が入ってくる直前のアナウンスが「列車はグリーン車の1号車を先頭に12両でまいります」ってなことを言いよるんです。乗車口の表示をみたら確かに先頭は1号車って書いてます。あわてて一番後ろまでダッシュしまして何とか無事乗り込んみました。

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サンダーバードは以前は1号車が一番後ろやったんですよ。車内で検札に来た車掌さんに「いつから順番入れ替わりましたん?」って聞いたら、去年の3月からやって。米原からやってくるしらさぎの号車番号にあわせるために、一晩で全部のサンダーバードの車両をひっくりかえしたんやって。どないしてするのかようわからへんけど、大変やったろなあ。

新年も2日になれば故郷からUターンする人の方が多いんでしょうか。このサンダーバード金沢行きはガーラガラ。

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北陸新幹線ができたせいで、富山に行くためには金沢で新幹線に乗り換えなあきません。仕事でちょいちょい北陸に行ってたときにはなかった金沢駅の新幹線への乗り換え口。

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北陸新幹線には東京へ向けて速く運転するタイプ以外に、金沢-新高岡-富山をちょろちょろするシャトルタイプの「つるぎ」というのがあるんです。こんな車内です。

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「自由席は1~4号車です」って書いてあったのにびっくりしましたわ。つまりは指定席があるんですわ。なんで全車自由席にせえへんのん。こんなもん指定席を取る人いてるんやろか?しかも9~12号車は閉鎖やって。

新幹線開業で逆に廃れてしまうのではないかと思われてた高岡。新高岡駅に入る直前に、カメラのズームを使わずに撮影した写真がこれ。

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中央やや右よりに写ってるのが、高岡駅前のマンテンホテルです。あそこに高岡駅があるんです。肉眼でも高岡駅が見える場所に新高岡駅はあるみたいです。調べたら城端線の二塚と高岡の間に駅があるみたい。この城端線の新高岡-高岡間をたくさんシャトル運転することが街の活性化のために重要やと思います。

富山駅の風景は全然違うものになってました。在来線が第3セクターの「あいの風とやま鉄道」になってたのにびっくりしました。

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さて、ご挨拶と病院のお見舞いを済ませまして、向かったところが回転寿司。「きときと寿司」は富山では有名な回転すしのチェーン店です。

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ここでお寿司で一杯飲ませていただきまして、再び富山駅に戻ります。ヨメがお土産を買うって言うんで、駅ナカのマルシェへ。

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富山のお菓子がいっぱい売ってるんですが、1つだけ売り切れてるお店がこれ。

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「五郎丸屋」の商品はすべて完売してました。こんな店、昔から富山にあったかなあ。記憶にありませんわ。

富山駅から再び新幹線に乗って1時間ほどで長野駅に到着。長野駅前はこんな感じ。

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雪が全くないんです。1月ではありえない風景やと思います。

ホテルにチェックインして一服しますと、時刻はまだ16時。弟との待ち合わせまでにまだ2時間ありますんで、ちょいと善光寺にお参りにいくことに。

2km弱あるんですね。結構歩きました。これが参道の入り口。すごい数の人です。

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本堂前はもっとすごい人。お参りするのに20分ほど並びました。

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本堂の方から撮った写真がこちら。

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人波に流される感じの形だけのお参りみたいになったんで、何がどうなんかようわかりませんでした。ゆっくり見たら何か感じるものや得るものがあったんでしょうが、何もコメントはできませんわ。

さて晩御飯。「お正月にうまいもんなし」という格言があったかどうか知りませんが、一番リスクの少ないのが焼肉です。最近ではあえて熟成させるという食べ方もあるくらいですから、鮮度はさほど影響しないと思います。ジンギスカンを美味しくいただきました。

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他にあんまりお店もない、というかオープンしてる店はほとんど全て満席なんで、ジンギスカンの後はホテルに戻って部屋飲みすることに。ローソンに寄って、ワインとチーズを買ったんです。レジで精算するときにふと気になりました。ワインを買ったはええけど、ホテルに人数分のグラスがちゃんとあるんやろか?まあないことはないと思うけど念のためにローソンのレジのおっちゃんに言うてみました。

「すんまへん。このワインみんなで飲むんやけど、もし手ごろな紙コップあったらちょっともらえまへんやろか?」

というのは、コーヒーを販売するための紙コップがいっぱい積んであるんですわ。カップを買えばレジ横のコーヒーサーバーで自由に入れられるってやつ。それ用の紙コップをもらったからと言って、コーヒーを入れることはしませんやん。

そしたらこのおっちゃん、どうしたと思いますか?無言のままちょっと考え込みよったんです。いや、アカンのやったら別に断ってもらってもよかったんですけどね。

やっぱりコーヒーを売るための紙コップをタダで渡すのはマズイと思うたんでしょう。なんと彼はおでんを入れる容器を持ってきて無言で渡してくれました。

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ホテルに帰ると立派なグラスがちゃんとありましたんで、結局このおでんの容器は使いませんでしたけど。

さて翌朝は6時21分の始発の長野電鉄に乗るために6時10分に駅の入り口のサークルK前に集合です。まだ暗いです。

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全員時間通りに集合しましたので、券売機で湯田中までの切符を買うんですが、大胆なプランが実施されてます。

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「本日小学生無料」

おもしろかったのが、下の説明文のところに「できるだけ保護者と同伴で利用することをオススメします」って書いてあるんですわ。そら小学生だけでタダで乗られたのでは儲かりません。子供を使って大人を引っ張り出そうという作戦ですな。

6時21分の始発の電車。ガーラガラです。

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ロングシートをゆったりと使って朝ごはんに買ったサークルKのおにぎりを食べ終わったころですわ。須坂駅に到着して降りるお客さんが全て降りた後、何回かドアが閉まったり開いたりしたんですが、我々の車両の1番前のドアだけが開いたままで動かなくなったんです。

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最初はドアが故障したんかなあと思うたんですが、しばらくしてアナウンスがありました。

「この先の踏み切りで電車に乗用車が接触する事故が発生しましたため、ただいた全線で運転を見合わせております。ご利用のお客様にはご迷惑を・おかけします。なお車内の室温を保持するためにドアは閉めさせていただいております。ホームへ出入りされる方は開いている一番前のドアをご利用ください」

まあジタバタしても仕方ありませんわ。運転再開を待つしかありません。

同じようなアナウンスが何度も何度も繰り返されるんですが、こういう時こそ英語でアナウンスしてあげなあかんと思いましたわ。電車には外国人がたくさん乗ってはったんですが、おそらく彼らは今何が起こってるのか理解できてないようで、まるで警告のように強い口調で繰り返されるアナウンスに、半分パニックになってるんです。

でも繰り返されるアナウンスの内容が少しずつ変化してきました。最初は「接触事故」っていうてたのが、しばらくして「正面衝突」になったんです。こうなると話は別です。車は自走できないでしょうし、けが人や死者も出てる可能性があります。簡単には運転再開できんと想像します。

そして30分ほど経過したころ、予想は的中です。

「この電車はこの駅で運転を打ち切ることになり、折り返し7時23分発の普通長野行きとして運転します。現在のところ信州中野方面の電車の運転再開のメドは立っておりません」

そして一旦全員降りなさいって言われました。こういう時って、たいていバスによる振替輸送があるもんです。須坂と信州中野の間にバスを出してくれるもんやと思うて改札口で聞いたら、「そんなもんはない」と言われました。「じゃあ、どうしたらええのん」って聞いたら、「タクシーを使ってください」とのこと。運転取りやめの時の鉄道会社の対応って、都会よりも田舎の方が親切なイメージがあったんですが、長電は冷たかったですね。駅員はそれよりも目の前に行列を作ってる外国人客に説明するのにいっぱいいっぱいって感じでしたわ。

さて我々はというと、7時23分の電車で長野駅に逆戻り。長野駅から志賀高原へ直行のバスがあるんでそれを利用します。長野駅ではちゃんと切符を払い戻してもらいました。東口のバス乗り場。

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並んでる人はほとんど外国人です。志賀高原でスキーをする人が半分、残りは途中の上林温泉というところにある「モンキーセンター」に行くお客さんだそうです。外国では野生のサルは見れないそうで、大人気のスポットのようです。何とか10時過ぎに志賀高原の一番下のスキー場のサンバレーに到着。ホテルで着替えさせてもらって10時30分には無事ゲレンデに出ることができました。

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雪が少ないって聞いてましたが、滑れないことはない感じ。両日ともに非常にいいお天気に恵まれまして、十分に楽しむことができました。

初日は横手で滑りました。ここの雪質は非常によかったです。頂上のパン屋さん。

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ほんまかどうか知らんけど、日本一高いところで焼いてるパンだそうです。富士山の何合目かでも焼いてそうな気がしますけどね。

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2日目は高天ヶ原から奥志賀までツアーをしました。西舘山をはじめ途中ブッシュが出てるところがいっぱいありましたけど、ゲレンデを選べば十分に楽しめます。一の瀬とか奥志賀の雪は非常に良くて全然問題なかったです。焼額山はゴンドラが便利なんで多くのスキーヤーが集中してて雪質もイマイチ。焼額山の頂上からの風景ですが、スキー場でこんなに緑が多い景色は初めてですわ。

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今日は半日券が有効な13時ぎりぎりまで滑って、13時57分のバスに乗って帰ってきました。最後にバス停でバスを待ってるときに現れた野性のサルの写真で終わりにします。

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相変わらすどうでもええ話ばっかりになりますが、今年もどうぞよろしくおねがいいたします。

 

師走のある1日

だいたいはどうでもええ話をだらだらと書いているだけのブログですが、こんなもんでも楽しみにしてくださってる方がいらっしゃるんですな。今月に入ってから4件ほどクレームがはいっております。先週の金曜日でしたかいなあ。会社で久しぶりに会った先輩から「もう2か月やで、どないなってんねん」ってお叱りまで受けております。

一言で言い訳をしますと「忙しかった」ということになりますが、その忙しい理由がいくつもあるんです。例えば昨年の11月の記事を振り返りますと紅葉の写真であふれかえってます。この紅葉を見るついでに、休日にあちこち出かけるのが例年の11月の休日の過ごし方なんですが、今年の紅葉はひどかったんですわ。これも地球温暖化のせいでしょうか。11月の上旬に一瞬だけ冷えましたけど、それ以降はずっと異常な暖かさやったんです。それなりに紅葉はするんですが、はっきり言ってきたない色づき方でしたわ。そのせいで休日にあんまりお出かけせず、ブログに書くネタが仕入れられなかったんです。

参考までに意外ときれいやった紅葉の写真を1枚だけ写真を貼っておきます。まだ色づき前の11月6日の嵐山。dscf0773 (800x600)

お天気がよかったせいできれいに見えたのかも知れません。この後はなかなか色づかないまま、京都の紅葉2015は終わってしまいました。

他の理由としては演奏会本番が11月と12月に続けてあったこと。休日は練習もしないといけませんし、ぼらぼらとお出かけする時間があんまりありませんでした。

そして何よりも飲み会が多かった。10月以降は週に3~4回ペースでコンスタントに飲み会が入ってました。飲み会はどれもすっごく楽しくて面白い話もいっぱい聞けたんですけど、飲み会で聞く面白い話というものは、こういうところで書けない話であることが多いですよ。

というような事情で2か月も更新ができませんでした。昨日で仕事も終わりましたので、今日を含めて大晦日まで3日間、毎日更新を目標にしたいと思います。できるかどうかわかりませんけど。

とは言うものの、そんなに面白い話ではありません。先週の土日で年越しのお掃除にある程度メドがたったところで、特に予定なく会社を休んだ今日は朝から二条駅前のスポーツジムに行って、その後はいくつかの用事と買い物を兼ねて、自転車に乗って市内をぼらぼらしました。師走の29日の京都市内の様子が伝わりますでしょうかね。

まず最初の用事はお正月の旅のチケットの購入。最近ではJR西日本のネット会員になってますのでe5489とかいうサイトで事前に予約しておいて、当日に駅で受け取るだけのシステムになってるんですが、今回はちょいと複雑な切符を買いたいので、乗車券だけ駅のみどりの窓口で買うことにしたんです。

旅はまずヨメの実家の富山に行って新年のご挨拶をして、その後に長野駅で義理の弟と合流して志賀高原でちょいとスキーをして、それから京都に帰ってくるというプランなんですが、よう考えたら一筆書きできるルートなんですわ。わかりますかね。こんな感じ。

新しいビットマップ イメージ左下の京都駅をスタートして右回りで旅してまた京都駅に戻ってきます。この切符はネットでは買えませんねん。

で、二条駅の窓口で説明して作ってもらった切符がこれ。「京都市内→京都市内」が11340円。IMG_0867 (800x600)

出てきた切符に駅のスタッフの女性が赤ボールペンで何か書き込んではるんで聞いてみたら、経由ポイントが多すぎて印刷されへんそうな。それで手書きで書き足すんだそうですわ。せやけどこの字、読めませんで。

これ、普通に京都→富山、富山→長野、長野→京都って3枚の乗車券を買うと、たしか合計で14500円くらいになるんですよ。だいたい3000円くらいお得になりますので、みなさんも覚えておかれるといいと思います。

さて一旦家に帰りまして、汗でベトベトのウエアを洗濯機に入れてから再度自転車で出かけます。次に向かうのは銀行。毎年1回だけ年末にこの銀行に行くんです。普段はキャッシュカードを使って必要な時に必要な分だけ現金を引き出して使ってますので、銀行なんかには行かないんです。年末に何をしにいくかって?家計について2015年の決算と2016年の予算配分の作業をしにいくんです。

言うてもたいした話ではありません。ごっつい住宅ローンを抱えてた時期からの名残りで続けてるだけで、今は本当はここまで細かく管理する必要ないんですが、まあ今年1年に使ったお金がどれだけなんかを通帳記入して確認するのと、来年分の固定費についてまとめて現金で引き出して、それぞれの口座に入金しなおす作業をするんです。この固定費って1年分まとめると結構な金額になるんですよ。固定資産税、自動車税、NHKの受信料、携帯電話やネットの通信費、スポーツジムの会費・・・・これらは普段の生活費とは別にゆうちょ銀行の口座にプールしておくんです。

堀川丸太町を東に行ったところにある京都信用金庫銀行がうちのメインバンクです。

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もろもろの作業を終えまして、最後にゆうちょ銀行の口座に移すためのお金を引き出します。こんなもん自分の口座から自分の口座へ振り込んでもろたらええやんって思いますが、そこが私の性格ですわ。数百円の振込み手数料を取られるのがイヤなんです。手数料で生ビール1杯飲めますからね。

で、ウン十万円を引き出す時に窓口でお願いしたんです。

「そのうち2万円分だけをお年玉用として千円札でくださいな」

「かしこまりましたあ」って言うて快く受け付けてくれたんですが、窓口の女性が用意してくれたのは新札の1万円札2枚でした。ちゃんと千円札って言うたつもりなんですけどね。

「いや、千円札が欲しかったんですけど」

こう言いますと、逆に驚かはりまして「千円札ですかあ。失礼しました」って言うて新札の千円札を20枚持ってきてくれはったんです。で、気になったんで念のために聞いてみました。

「すいません。今、もしかしてお年玉の相場って1万円なんですか?」

そしたらどない言わはったと思います?確かに1万円札の新札を注文される方はそう多くないんですが、5千円札の新札を要求される方が一番多いって。千円札の新札を要求する人はむしろ少ないそうな。特にお年寄りが孫に渡すお年玉は1万円が相場なんですって。信じられませんわ。

満期になった定期預金を継続更新しただけでこんなものをいただきました。

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左は新米だそうな。右はハンドソープみたいです。

さて、次は東洞院を下りまして御池通りに出まして、そこから東へ。烏丸通りを過ぎたところ。

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ここにスポーツショップがあります。

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実はランニングで使ってるシューズが、長年の使用に耐えかねてこんな状態やったんです。カカトの部分が破れてスポンジが出てきてしまってる状態。

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こうなる前にこの夏に別のお店で買ったんですが、そのシューズがイマイチでして足を痛めたんですね。それで今回は4年前に買ったのと同じお店で同じものを買うことにしたんです。

お店に入りますとマラソンブームなんでしょうなあ。たくさんのお客さんがいてはりました。京都マラソンまであと2ヶ月ですからね。私は残念ながら3年連続で抽選で除外になりましたけど。

「こんちわあ。これ、4年前にここで買ったものなんですけど、これと同じものって置いてますかあ?」

たまたまシューズ売り場にいてた男性スタッフに古いシューズを見せて言うてやりました。彼はシューズを見てすぐに答えました。

「ああ、これですね。これはここにあるこのシリーズですわ」

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ほんまかいな。まあ確かにアシックスというメーカーですけど、気になったのはこのコーナーで一番お値段の高いシューズであること。まあ高くてもちゃんとしたもんやったらええんやけど、また前回みたいに足を痛めるようなシューズやったら困りますので、念のためにホンマに同じ商品か確認したら間違いないって言わはりますので信じることに。

「お色はどの色がお好みですか?」

何でもいいですよって答えますと、彼はしつこく聞いてくるんです。サイズによっては在庫がないものもいくつかあるので、まず色を決めてもらわないと困るって言いよるんです。

「いえ、ホンマに色にはこだわりないんです。それよりも足に合うかどうかが非常に重要ですので、その基準で選んでもらえませんか。色はホンマに何でもええんです。」

ここまで言うと納得してくれはりまして、2つのタイプのシューズを持ってきてくれました。2つを履き比べた結果、あえて幅のせまい方のシューズに決定。お会計へ向かおうとすると彼は言います。

「色はこのブラックにブルーの線のものでよろしいですか?こちらの全体が黄色のものもありますけど。黄色の方が目立っていいと思いますよ。」

彼はシューズの色にこだわりを持ってるみたいです。私は色には全然興味がありませんので、「そこまで言うんなら、あなたのオススメの目立つ方の黄色にしますわ」って言うてレジで待ってたんです。

5分ほど待たされて彼が戻ってきました。ビックリしまっせ。

「すいません。黄色の方は在庫がありませんでした。ブラックでもよろしいですか?」

どてーってこけそうになりましたわ。

次に彼が言うたことは、会員になって欲しいってこと。入会金300円を払えばすぐに会員になれるんやて。で、会員になると特別割引があるそうな。見せられたのがこれ。

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会員になると1600円ほど安くなるみたいに見えるけど、これ、違和感ありますよ。会員にならないと1600円割り増し料金を取られるっていうのが正直な印象ですわ。2つ前の写真の棚の値札には12880円って大きく表示してあったもん。たしかに数字の上に「メンバーズ価格」って小さく書いてありますけど、消費者は大きい文字しか見ませんからね。まあ文句言うても仕方ないんで、個人情報いっぱい書かされてメンバーになりましたわ。

これが商品。明日早速これを履いて今年最後の10kmランニングをやってみます。

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さて、御池通りから東洞院通りを下がりまして三条通りへ。ここに中京郵便局があります。なかなかレトロな味のある建物なんですが、これ郵便局なんです。もう29日やのに郵便局のスタッフが寒い中で一生懸命「年賀はがきいかがですかあ~」って売ってはります。この横に自転車を停めまして、おっちゃんの方に聞きました。

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「今から年賀はがき買って書いても元日に間に合いませんよね?」

するとね、会話の中ではっきりと「間に合う」とは言わなかったけど、「間に合わない」とは言いませんでしたよ。彼との会話の中身を総合的に考えて判断すると、年賀状って12月30日までに出せば、都会やったら元日の配達に間に合うような気がしますわ。まだ出してない方、今晩のうちにポストに入れるべきやと思いますわ。

私の郵便局の用事は年賀はがきやありません。さっき引き出したお金をゆうちょ銀行の自分の口座に入金するだけ。ATMでささっと済ませますと、今度は三条通りを東へ。DSCF0900 (800x600)

ここのイノダコーヒーでちょっと一服しようかなとも思ったんですけど、店内が結構混んでるみたいなんでスルーしまして、やってきたのがジュージヤさん。

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1週間前にチェロの弓の毛替えを依頼してたものを引き取りに来たんです。今の弓を使い始めてちょうど1年。やっぱりお高いだけあって非常に引きやすいええ弓やと思います。

お支払いの段階になってふとケースをみますと松脂が並んでます。

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あの松脂ってなかなか最後まできちんと使いきれないもんですな。最後の方になったら割れてしまいますねん。割れても使えないことはないんですが、一回割れるとそこからどんどん割れが進んで最後粉々になってしまうんですわ。今使ってる松脂がかなり小さくなってますし、また新しい毛に替えたばかりなんで、ここは思い切って松脂も新しいのを買うことにしました。

「チェロの松脂の定番はこの3つですよ。だいたいみなさんこの3つを使われます」

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真ん中に4つ並んでいるうちの左から2番目以外の3つだそうです。今使ってるのが一番左なんで、今回は一番右のものにしました。ひっかかり具合が強いものとなめらかで弱いものがあるそうですが、素人でもわかるほどの違いがあるんやろか。ついでにエンドピンのキャップも買いました。

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これで用事とお買い物は終了。帰り道は特に考えずにふらふらと適当に帰ったのですが、たまにあるんです。ビビっとくるお店が。根拠はないんですけど、80%程度の確率で本当にいいお店に当たるんです。こんなお店。

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馬刺しのお店らしいですが、2016年の最初の新規開拓の候補になりますな。

14時過ぎに自宅に帰ってまいりまして、シャワーをあびてコーヒーを飲みながらこれを書いておりますが、2ヶ月ぶりの久々であることとお酒が入ってないことから勢いがあんまり出ませんわ。時系列にだらだらと書いてるだけのつもりですが結構時間がかかってしまってます。今日は今から今年最後の忘年会。そろそろ準備して出かけることにします。

 

 

鳴き砂文化館

先週末にふらっと行った丹後の旅で見学した「鳴き砂」のお話です。丹後半島の海岸に「琴引浜(ことびきはま)」っていうところがあるのですが、ここの海岸が「鳴き砂」として有名なんです。

みなさん。鳴き砂はご存じですかね。上を歩くとキュッキュキュッキュって音がする砂。正確な数はわからないそうですが、日本には100カ所くらいそういう砂浜があるんだそうです。この鳴き砂は天然記念物に指定されてて、勝手に持って帰ると法律で罰せられるそうです。知ってないとうかっと持って帰りそうになります。

で、琴引浜が鳴き砂で有名なのは知ってましたが、わざわざ浜まで行かなくても鳴き砂を体験できる施設があるっちゅうんで、やってきたのがここ「鳴き砂文化館」。

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何もわざわざ体験したくて来たのではありません。この季節の網野町には他に観光スポットがなく、また風は強いわ海は荒れてるわ食べるもんは何もあらへんわで、高速バスの時間まで時間を潰すところがここしかなかったからやってきたのです。しかも旅館の仲居さんが「イマイチですわー」いうてオススメせんかった施設です。全く期待してなかったんですが、期待を裏切って非常に勉強になる施設でした。

「こんにちわあ」言うて入りますと、ヒマそうにしてたスタッフのおばちゃんが奥から出てきはります。入場料は1人300円。これを支払いますと、施設の見学の前にまずは路線バスのバス停をおばちゃんに確認です。

「すんません。帰りは10時27分に琴引浜っちゅうバス停から間人行きのバスに乗りたいんですけど、バス停ってどのあたりにあるんでしょう?」

おかしなことを聞く客やなあって思うたやろね。そもそもバスで来るような客はおらんのでしょうし、仮にバスで来たんなら、また同じところから乗ったらええんと違うのんって思わはったかも知れません。実は網野駅までの宿の送迎バスに乗せてもらって途中のここで降ろしてもらってるんですわ。

おばちゃんは親切に教えてくれた上に、10時27分で間違いないかも確認してくれはりました。これで安心。ここを10時22分に出れば帰りのバスには確実に間に合います。鳴き砂文化館の見学時間は40分間もあります。

このおばちゃん、やっぱりヒマやったんでしょうな。他にお客がいないというのもあって非常に親切にもつきっきりでガイドしてくれはりました。まずはこれ。DSCF0690 (800x600)

「カエルのゆりがご」って名前がついてます。鳴き砂がキュッキュいうのは乾燥した砂同士が擦れるからやと思うてましたが、水中にある砂でも鳴るんですって。この写真の透明のカプセルみたいなもんに水と鳴き砂が入ってるんですけど、手すりをもってゆりかごみたいに前後に揺らすとカエルの鳴き声みたいな音が鳴るんです。音もすごいけど、手に伝わってくる振動がハンパないんですよ。とってもきれいな砂だけが水中でも鳴くんだそうです。

じゃあ、きれいな砂ときれいじゃない砂の違いって何なんでしょうかね。これもおばちゃんがわかりやすく説明してくれはりました。

そもそも鳴き砂は石英の粒が擦れあうときに音が鳴るんだそうです。その石英の成分が砂全体の65%以上ないと鳴らないって言うてはりました。この写真にあるように、ボウルに石英65%以上配合の砂が入れてありまして、棒でつっつくとギュって音がするんです。DSCF0698 (800x600)

で、お客さんみんなが棒でつっつき続けるとだんだん鳴かなくなるらしいんです。なんでやと思います?実は石英以外の砂の成分が、みんなが棒でつっつくことによって細かく分解されて、その分解された小さな粒子が石英の粒のまわりにくっつくんやって言うてはりました。これがきれいじゃない汚れた砂なんだそうです。3つのボウルの左に、既に鳴かなくなった砂がごっそり置いてありまして、鳴く砂と鳴かなくなった砂をそれぞれペットボトルに入れて水を入れてくれはりました。

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両方を振ってみると、鳴く砂はすぐに上澄みが透明になったのに対して、鳴かなくなった砂はしばらく濁ってました。写真でわかりますかね。左の小さいペットボトルが鳴かなくなった砂です。同時に振ってすぐの写真です。

じゃあ鳴かなくなった砂はどうしたら鳴くようになると思いますかあ?私も水でキレイに洗って石英についた砂の分解物を取るんやと思いましたが、おばちゃんが言うにはそんなことでは簡単には鳴くようにならないんだそうです。おばちゃんの答えは簡単でした。

「また琴引浜に戻すだけですよ」

きれいな海の自然の波が砂をキレイにしてくれるんだそうです。いや、逆に自然の波にしかできないんですって。そして何より海岸がきれいじゃなければいくら波で洗ってもキレイにならないんだそうです。一番アカンのがタバコの吸い殻というか灰やって。石英の粒についたらなかなか取れへんそうな。

次におばちゃんに連れていかれたコーナーはこれ。

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「砂はいれる器の大きさによって、鳴く音の高さが変わるんですよ」

左から順番にド・レ・ミ・ファ・ソ・ラ・シ・ドって書いてありますわ。でもホンマに器の大きさで砂が鳴く音の高さって変わるんやろか?砂の鳴く振動によって器が振動して音が鳴るんやったら確かに器の大きさで音程が変わるとは思うけど。違うのかなあ。

で、実際にやってみました。確かに小さい器ほど音は高くなる傾向はありますが、これでドレミファソラシドっちゅうのは無理がありますわ。多少は音楽やってるんですが、下のドと上のドの差って半音くらいやと想像します。1オクターブなんてとんでもない。

「わざわざ1つずつにドレミファソラシドって書かなくても、『音程が変わります』だけでええんと違いますのん?」

こうおばちゃんに言うてやりますと、おばちゃんはこう言いよります。

「気ぃのもんですわ。聞こえる人には聞こえるんですわ。」

気持ちを込めて聴くと音階に聴こえるんだそうです。

その隣のコーナーには究極にきれいな鳴き砂がありました。オーストラリアかどっかの砂らしいです。カエルのゆりかごと一緒で水中でも鳴くんです。

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これを棒でつっついたときの音と振動はすごかったですよ。うまく表現できませんがすごかったんです。

次におばちゃんが紹介してくれたのは微小貝のコーナー。微小貝って文字通りとっても小さい貝っていう意味です。恥ずかしながら私はこの存在を知りませんでした。ですのでこの展示は結構な驚きです。

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こないして琴引浜の砂が積んであって、その中に成長しても1mmにも満たないような小さい貝が混ざってるのを虫眼鏡で探して顕微鏡で観察するんです。

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この微小貝って同志社大学の名誉教授の三輪先生っていうえらい人が、ここ琴引浜の鳴き砂の研究をしてるときに見つけたって言うてはりました。そういえば入口に石碑がありましたわ。

DSCF0688 (800x600)何をしたおっさんやろって思ってましたが、なかなかえらい先生やったんです。

さて、このきれいな鳴き砂の浜の汚すのは、マナーの悪い喫煙者のタバコの吸い殻だけではありません。2階の展示室のこれを見てビックリしましたわ。

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韓国や中国からいろんなもんが流れてくるってね。それらから砂浜を守るためにみなさんすごい努力をされてるそうです。これは何かわかりますか?

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使い捨て100円ライターですわ。日本産、韓国産、中国産ってわけて展示してあります。だいたいはお店で配布されてるものですので、店の名前と住所と電話番号が書いてあるんです。ハングル語や中国語で書かれてます。捨てたのはお店の人やないからお店は悪くないんですが、何かイメージ悪いですな。

これはビンとかペットボトル。ハングル語です。ここまで流れてくるもんなんですね。

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あんまり馴染みはないんですが、韓国や中国ではプラスチック製の名刺があるんですか。

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はっきり名前も住所もわかるよう状態で名刺が展示されてます。

その他にもびっくりするようなもんがいっぱい展示されてましたよ。点滴びんとか注射針のような医療用の廃棄物も多いんだそうです。ホンマ何を考えとんねんです。やめてほしいですわ。

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案内のおばちゃんは最後にブーミングサンドというのを紹介してくれました。ブーミングサンドとはもともと砂漠の砂が滑り落ちるときに鳴き砂と同じように擦れて「ブーン」っていう音が出るのをさすんだそうです。琴引浜の砂も鳴きますからな。これを筒に入れて落としたら同じようにブーンという音がするやろうというアイデアです。こんな装置。

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下にバケツが置いてますでしょ。筒の下の栓を開けると砂時計のように筒からバケツに砂が落ちます。すると確かに「ブーン」という大きな音とともにかなり激しい振動が伝わってくるんです。そうですね、ちょうどお祭りの時の露店のたこ焼き屋が使う発電機の音と振動くらいですかね。

この写真、途中でおばちゃんが筒の栓を閉めて砂を止めたところで撮影してます。本当は砂が落ちてるところを撮りたかったんです。で、おばちゃんに言いました。

「すんません、もうちょっとだけ鳴らしてもらえませんか?」

そしたらおばちゃんはこう言います。

「いや、これ以上はアカンのですわ。下のバケツに落ちた砂は、筒の上にまた戻さなあかん。これ以上になると私の力では重たくて戻せへんさかい。」

いっぺんに戻さんといかんのかなあ。何回かに分けて戻してもええように思うけど。

40分ほどの時間でしたが、おばちゃんのおかげで十分に楽しめました。また知らないことも勉強になりました。まあこのためにわざわざ行くというような施設ではないかも知れませんが、この冬に丹後半島にカニを食べに行こうという方や、来年の夏に海水浴やキャンプに行くという方は、帰りにちょいと立ち寄ってみられてもいいんじゃないかと思います。

丹後の旅

10月に入って最初の更新が27日になってしまいました。前回の更新からまた1ヵ月も経過しております。本当に時間が流れるのが速いです。既に忘年会の日程相談なんかも4つほどありまして、このまま残り2か月もあっという間に過ぎてしまうんでしょうな。ああ恐ろしい。

週末、特に日曜日の予定は年末まで完全に埋まってるんですが、先日の24日と25日は久しぶりに何も予定がない土日連休でした。季節もええのでちょいと美味しいものでも食べに行こうかいと出かけることにしたんです。1泊2日ですんで新幹線とか飛行機使って行くような大掛かりな旅はもったいない。そのへんの電車やバスで2~3時間ほどで行けるようなところで、新鮮な海の幸が食べられそうなところを考えたら、結局は北陸か和歌山か淡路島か伊勢志摩あたりに限られます。どれも素敵なところですがどれも今までに何回も行ってます。地図を見ながらうーんって言うて考えてますと、ふと2つのことを思い出したんですわ。

1つは4年前の9月の話。たまたま仕事の出張で行ったけど時間が25分しかなくてゆっくり観光できなかった天橋立ですわ。その時の話は昔のブログに書いてます。(あまのはしだて

もう1つは今年の春ごろでしたかな。たまたまテレビで丹後半島の漁師旅館が紹介されているのを見て、アワビをはじめいろんなお魚がものすごく美味しそうでいっぺん行ってみたいなあって思ったことです。丹後半島の間人というところなんですが、カニがむちゃくちゃ美味しいことで有名な場所なんです。カニの解禁は11月6日。解禁前の今ならもしかしたら予約が取れるかも知れないと考えたんですわ。

この2つの件をふと思い出したもんですから、天橋立を見学して間人の漁師旅館で美味しい魚を食べて温泉に入って、翌朝は漁師さんの船に乗せてもらって底引き網体験ツアーにも参加して帰ってくるというプランに決めました。朝からスポーツジムで2時間運動して、二条駅から11時30分の特急「きのさき5号」にのります。IMG_0764 (800x584)

この車両の色。国鉄色っていうらしいですね。近いうちにこの車両が引退するということで、鉄道ファン、いわゆる鉄ちゃんの間ではちょいとした騒ぎになってるそうです。福知山駅で乗り換えるためにホームに降りますと、こうやってたくさんの鉄ちゃんがカメラを持って待ち構えています。DSCF0589 (800x606)

彼らの目的はこの写真だそうです。

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どこかのタイミングでこうやって国鉄色の電車が3本とか4本とか並ぶんだそうで、それを撮影したいんだとか。私は知らなかったので乗り換えのためにすぐに階段を下りたのですが、すぐあとにこの右側のホームにも同じ車両の回送電車が入ってきて、ホーム上では歓声があがってました。

ちなみにホームを下りたところには、こうやって写真展もありました。

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天橋立に行くには京都丹後鉄道というのに乗り換えます。ちょいと前まではKTR北近畿タンゴ鉄道って言うてたはずなんですが、知らんまに名前が変わっててビックリですわ。DSCF0594 (800x600)

これが丹鉄の車両。KTRの時代は「タンゴディスカバリー」とか呼ばれてた車両ですな。DSCF0596 (800x600)

ディーゼルなんですけど乗り心地はなかなかいです。30分ちょっとで天橋立駅に到着。DSCF0605 (800x600)

この駅も4年前に来たときと変わってます。丹鉄になってきれいになってます。次の電車は14時46分。80分ほど時間が使えます。まずは文殊堂に。

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正しくは智恩寺というそうです。お参りすると頭がよくなるそうです。DSCF0612 (800x600)

お堂の前にお線香が置いてあって「線香代任意」って書いてます。

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「任意」ということは入れても入れなくてもええっちゅうことやと思いますけど、全く入れないというオプションを行使するのは逆に勇気いりますな。50円だけ入れてお線香を立てさせてもらうんですが、線香に火をつけるのが強烈な炭火なんですわ。これ、むちゃくちゃ熱いんですよ。しかも線香に火がついたところで、今度はこの鉢の中に立てるのが難しい。たくさん線香が立ってる中に手を突っ込まなあかんのです。火がついてる線香の先端を指で持つわけにもいきません。トングみたいなもんが欲しいところです。

ここのおみくじは扇子になってます。これはええアイデアですな。枝にかけるだけやから取り除くのも簡単です。紙のおみくじを枝に結ぶとやっぱり木にダメージがあるってね。

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さて文殊堂を出ますと「智恵の輪はコチラ」って案内看板があるんで行ってみました。こんなのがありました。

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これを3回くぐるとかしこくなるそうな。でもどうやってくぐるんやろ。結構な高さにありまっせ。この智恵の輪はここだけにあるんやと思うたら違うんですよ。このあと街のあちこちでいっぱい見ましたわ。どれが本物なのかは定かではありません。

天橋立の観光といえば「股のぞき」。一応見ておこうと思うたんですが、どこへ行ったら見れるのかをわかりません。で、こうやって看板を見てますとボート屋さんのおばちゃんに声をかけられました。

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聞くとこの対岸に傘松公園ってのがあって、そこからケーブルカーで展望台にあがるんだそうな。それにはこのボートで往復せなあかんって言いはるんですわ。「これに乗らないと絶対に行けないんですか?」って聞いたら、「歩いても行けるけどしんどいでー、頼むから片道だけでも乗ってちょうだいな」って言いよるんです。かなり強引な勧誘にちょいと嫌気がさしてその場を離れたんです。

歩いても行けるんやったら歩こうと、橋の方へ向かいますと別のボート屋さんが。

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こっちはさわやかなイケメンのお兄さんが「チャリボート」なるものを提案してきよりました。「歩いたら結構な時間がかかりますよー、往きはボートに乗って帰りは自転車で散策したらどうですかあー」と言いはります。さっきのおばちゃんとは言い方の差なんやろか。よう考えてみたら14時46分には電車に乗らなあかんのです。決して時間が十分あるわけではないことに気がついて、さわやかなお兄さんの提案を素直に受け入れることに。

ボートは6人乗りのモーターボート。だいたい3台くらいあって対岸との間を往復してるんですが、15分ほど待ってようやく乗ることができました。

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これ、乗ってみると意外と迫力がありますねん。結構なスピードも出してくれます。お天気がいいので非常に気持ちもいいですわ。600円出して乗る価値は十分にあると思いますよ。

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ところがですわ。対岸に着いたところで既に時刻は14時過ぎ。しかもケーブルカー乗り場まで徒歩3分って書いてあるものの見た目に結構な距離がありますねん。これ、上まで登ったらどう考えても電車に間に合いませんわ。仕方ないので今回も股のぞきは諦めてそのまま自転車を借りて戻ることに。こんな小さい自転車です。

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よく見ると結構な距離を走らないといけないことがわかりました。時間的にかなり厳しいそう。

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写真の奥に見える松林の中を4kmちょっと走って戻らないといけません。こんな風景です。

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「千賀松」ってわざわざ書いてあるんやから何かうんちくがあるんでしょうな。時間がないのでパス。

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「名水百選 磯清水」って看板がありましたので、ちょっと飲ませてもらおうと立ち寄ります。

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飲めないタイプの名水でした。飲用でなくても名水になれるんです。

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なんとか最初のボート乗り場まで戻ってきまして自転車を返却。電車まで残り15分ですが、ちょうどその時に人が集まってきました。何が始まるんやろって思うて人だかりの方に行ってみたら橋が回転してましたわ。モーターボートやのうて大きい船が通るんやろね。

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さて無事に予定の電車に乗りまして、15時20分に網野駅に到着。宿のおっちゃんがお迎えにきてくれてました。

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駅から宿まで結構遠いんです。こんな風に何もないところに宿があるんです。

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チェックインしまして、夕食まで時間があるので付近を散策。こんな看板があったんで行ってみました。

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あまり期待はしてませんでしたが、やっぱりこんな岩があるだけです。

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それよりもちょうど日本海に沈む夕日の方がきれいでしたわ。

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さて宿に戻ってか結構な温泉に入りましてお楽しみの夕食。まずここで残念な情報が入りました。

「明日の漁体験ですが、海が荒れてまして漁に出られません」

おかみからこう言われました。まあ海が荒れたんでは仕方ないですわなあ。これはええねん。でもね次の言葉に腰を抜かしそうになりました。

「9月ごろから2月ごろまでのオフシーズンは、ほとんど毎日海が荒れて漁に出れないことが多いんです。」

それ、どういうこっちゃ。それやったらそれで漁体験の受付をしたらアカンでしょ。そしてイヤな予感がしたので念のために聞きました。

「今日はええお天気やったけど、今日やったら漁に出れたんですかね?」

底引き網体験のことを聞いてると思うてはるので正直に言うてくれました。そしてイヤな予感は当たりました。

「いえ、昨日も今日も漁に出られてないんですよ。」

ということは、夕食には地元で獲れたての新鮮なお魚は出てこないということやん。どっか違うところから取り寄せた魚になるんですな。あえて写真は貼りませんが、写真で見てもイマイチやなあっていう料理でした。まずくはないのですが、わざわざここまで来なくても京都の居酒屋で普通に食べられるというレベルでガッカリですわ。美味しい魚を食べることが今回の旅の一番の目的やったのに。

ちょっと残念な夕食を食べて、地酒をたっぷり飲んですぐ寝たんですが、夜中に恐ろしい風の音で目が覚めました。恐怖を感じるくらいの風ですよ。寝られたもんやありません。この風では漁になんか出れませんわ。秋から冬はほぼ毎晩こういう風が吹くんやって。

翌日の日曜日。ええお天気なんですがやっぱり風が強いです。底引き網体験の予定が白紙になってしまったんで、他に何かオススメの観光スポットがないかいなと仲居さんに聞いたところ、車なしに行けるところは何にもないって。

「ここに来る時に琴引浜の鳴き砂文化館ってのを見たんですけど、あれってどうですのん?」

仲居さんにこう聞いたら、これはイマイチやって言わはるんですわ。砂がキュッキュいうだけで地元の人は誰も行かへんって。ならばランチに美味しいもの食べられるレストランないかって聞いたらやっぱりないって言わはるんです。「ない」ばっかり言うんで仲居さんも気まずくなったんでしょうな。こう言います。

「あのー、鳴き砂文化館は私の知り合いは誰も行ったことないだけで、もしかしたら面白い可能性もあります。おかみは行ったことあるって言うてましたので、おかみに聞いてきましょうか?」

苦しまぎれの提案ですわ。でもそんなもんおかみに聞きにいったら、ほんまはイマイチやと思っても「最高に面白いですよ」って言うに決まってますやん。行くところは他に何もないんですから、おかみにわざわざコメントをもらわなくても鳴き砂に行ってきますわーって言うて宿を出ました。これです。

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入場料は300円。非常に面白くて十分お値打ちのある内容でした。すごい勉強になりましたわ。ここ内容だけで1日分のボリュームになりますんで、これは後日別途独立させてレポートいたします。

間人のバスターミナルから京都駅まで高速バスに乗って帰るのですが、バスを待つ間に漁港付近をぼらぼら。海がえらいことになってました。

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ここまで荒れる海を至近距離で見たことはありません。写真では伝わらないかも知れませんがド迫力で感動しました。本来の目的であった地元の美味しいお魚を食べることはできませんでしたが、それなりに満足の旅でした。