スマホではない従来型の携帯電話のことを「ガラケー」って呼ぶそうです。「ガラパゴス携帯電話」の略なんだそうですが、私はスマホじゃない携帯が、なんでガラパゴスって呼ばれるのかずっと疑問に思っておりました。調べてみると、日本の携帯電話は世界的な流れとは別に独自の進化をしてきたことが背景にあるそうで、そういう意味でガラパゴスなんだそうです。ワンセグが見れたりオサイフになったりという高度な機能は海外の携帯電話にはないそうで、そういう様々な機能を兼ね備えた携帯電話のことをガラケーと呼ぶようです。ならば「スマホ」に対立する概念として「ガラケー」というのはちょいとおかしいんと違いますかね。実際にスマホの方も最近では世界標準とは別に独自の進化をしているようで、今ではそれらも「ガラスマ」って呼ばれているらしいです。
私は携帯電話を持つようになって15年ほどになりますが、いまだにガラケーを使ってます。スマホが登場して以降に携帯電話の機種変更をすることが今まで2回ありましたが、いずれも熟考した末にガラケーからそのまま新しいガラケーに変更することを選択しとります。
スマホを嫌った理由はいくつかあります。一番は操作性。みなさん口々に「最初はちょっと苦労しますけど、すぐ慣れるもんですよ」って言わはるんですが、小さい画面を指でタッチするのがどうも苦手。また手袋してたら操作できないんですよね。若い人は上手に片手で操作してはりますが、オッサンはどうしても両手を使わないと操作できない気がします。
次の理由は耐久性。スマホを使ってる友達の話を聞くと結構破損されてるみたいです。画面が割れたり、起動せんようになったり、データが消えたり。まあ言わばパソコンと同じ精密機器ですからな。丁寧に大切に扱わないといけないのはわかりますが、私の性格上それはできません。高いところから落とすということはしょっちゅうあります。その点ガラケーは少々乱暴に扱っても今まで寿命以外で壊れたことがありません。
それ以外の理由としては、本体価格が極めて高いこと、頻繁に充電する必要があること、そして何よりの理由は今までガラケーを使ってて特に困ってることがないっちゅうことですわ。インターネットについても、スマホみたいにきれいな画面では見れませんが、外出先ではi-modeブラウザでたいていの情報は入手できます。よく使うのは電車の乗り換え検索お店の検索やGPSで現在地を地図で表示することもできます。i-modeメールはもちろん、パソコンのメールもガラケーから確認できますし、銀行振込をしたり馬券を買ったりすることもできます。
そんなガラケーユーザーの私にとって、今まで全く無関心だったのが今日のテーマの「LINE」ですわ。みなさんはよくよくご存じやと思いますが、スマホ用の無料通話アプリですわ。スマホでない私は使ったことないんですが、会員同士の通話は無料でできるそうです。それ自体は別に驚くべき珍しいことではありません。実際に私もパソコンではSkypeというアプリを使って、無料で海外とテレビ電話をさせてもらってます。LINE同じようなもんやと思ってて、世間でいろいろと騒がれてる割には全く興味がなかったんです。もちろんその背景には、自分がスマホユーザーじゃないから関係ないわっていうのもあります。
このLINE。多くの友達が利用してて、私も友達からちょいちょい「LINEやってないのん?」って聞かれるんですが、私はいつも「ガラケーですから」の一言で終わってます。飲み会とか遊びの連絡をする時にLINEがあれば非常に簡単で楽なんだそうです。そんな連絡ってメールを使えばええんと違うのんって私なんかは思うんですが、今では友達同士で連絡を取り合う手段としてはLINEが主流なんだそうです。本来の無料通話機能よりは、そういったグループチャットの機能がメインになってるのかも知れません。
さて、もう半年くらい前からですかね。今までLINEに入ることを勧められて「ガラケーですから」って断ってたんですが、会社のある友達がしきりに「ガラケーでもLINEできるよ」って言うてくるんです。そもそもLINEに興味がなかったですし、またニュースなんか見てるといろいろと事件が起ってて問題になってますでしょ。ようわからん危なそうなもんに手を出すのが億劫だったので、勧められてもLINEを始めなかったんですが、まあちょいといろいろありまして、実は昨日、ガラケーからLINEに会員登録したんです。
ほんまに無料なんかどうか心配したんですが、ネットでいろいろ調べた限りでは変なものを購入しなければ無料らしい。サイトに携帯で空メールを送信すると、すぐに登録フォームが送られてきます。必要なものはニックネームとIDの入力。非常に簡単です。
さて登録はできたものの、その次に何をしてええかわかりません。「知り合いかも」っていうところに何人かの名前とアイコンが出てきますが、あくまでもニックネームであって本名じゃないでしょ。「知り合いかも」って言われても誰なんかわかりませんわ。これって実際に合った人からIDを教えてもらわないと何もできないんですかね。
まあ会員登録したものの、使い方がわからんので放置しておりますと、夜になって携帯にメールの着信があります。差出人はLINE事務局ですわ。
「○○さんが、△△に招待しています。参加はこちらから。」
こんなメッセージです。ちょいちょい届く怪しい迷惑メールやないか、こんなもんうかっとクリックしたら、変なサイトに連れていかれるんと違うか疑ったんですが、メールの△△の部分に心当たりがあったので、思い切ってリンクにアクセスしてみました。
○○さんは怪しい人ではなくて会社の友達でした。何も言うてないのに、私がLINEに登録したことがどうやって○○さんに伝わったんやろ。私も本名で登録してないんですけどね。このあたり、どういう仕組みになってるのかわからずにちょいと気持ち悪い。
とりあえず5人からなる△△のグループに入れてもらえたんですが、まだ使い方がようわかりません。私が私以外の4人に伝えたいメッセージがあるときに、ここに入力して送信したらええっちゅうなんでしょうけど、そういうシーンでそんなにたくさんあるんやろか。メールに4人の宛先を入れて送信するのとの違いがわかりません。
で、昨日の夜から今日にかけて出会った何人かの友達にLINEとその他のコミュニケーションツールの使い分けとか、LINEを使う理由や特長について話を聞きました。聞いた話を総合して書きますと、こんな感じです。
まずメールに全員の宛先を入れて一斉に送信すると、相手がメッセージを読んだかどうか、相手に伝わったか伝わってないかがわからんってね。LINEのメッセージは、相手はメッセージを読んだ時に「既読」って表示が出るんです。もし「既読」じゃない人がいた場合、つまりは情報が伝わってない場合には、改めて電話するなどの対策が取れるんだそうです。メールの場合、アドレスが変更になったなどの理由で伝わったかどうか確認できないですからね。
でも、このせいで中学生や高校生は大変やっていう話をニュースでよく耳にします。「既読」って出てるのにメッセージを返信しないということはどういうこっちゃあって言うてグループから外されたりいじめられたりするそうです。いわゆる「既読スルー」ってやつですな。話によるとメッセージを読んでから返信するまでの時間は、原則として10分以内とも5分以内とも言われてるんだそうです。そんなルール、なんぼなんでも無茶と違いますか。オッサンにはとても信じられないですが、重要な伝達事項ならともかく、会話してる内容って、言うたら悪いですがこのブログと一緒で、たいていの場合はどうでもええくだらん話でしょ。既読なのに返信がないって言うて、不安になったり怒ったりせんでもええのにとオッサンは思うんですが、確かにまだ社会に出てない中学生や高校生にとってはスルーされると精神的にキツイのかも知れませんな。
という話を、LINEをやってるそれなりの年齢のオッサンと昨日してたら、それがそうでもないんですって。既読スルーされると、ええ歳したオッサンでもすごい不安で悲しい気持ちになって落ち込むんだそうです。LINEは原則として“返信を要求するコミュニケーションツール”という認識をしてるということなんでしょうかね。
「つながりやすく切れやすい」というものLINEの特徴だそうです。例えば飲み会とかで出会った人とは比較的気軽にIDを交換するんだそうです。昔は電話番号とかメールアドレスを交換したもんですが、最近ではそれは少なくなってるそうです。よう理解できないんですが、なんでもスマホを振るだけでIDの交換ができる機能があるそうな。「ふるふる」って機能だそうです。
詳しい方法は知らないんですが、イヤな人は後でブロックする設定ができるそうで、とりあえず知り合った人とはIDを交換してつながりを持っておくのが基本のようです。それ故に電話番号もメールアドレスも知らない、ひどい時には名前も知らない人とたくさんつながってるケースが多くあるようです。ですので、相手がIDを変更してしまうと、その相手から連絡がない限りは二度とつながれなくなるんだそうです。これも何か寂しい気がしますが、それだからこそ気軽につながれるというのもあるようです。
LINEの大きな特徴はリアルタイム感とかスピード感かも知れません。会社の友達は「LINEの方がFacebookよりも断然にメッセージが届くのが速い」って言うてました。ほんまですかね。もしかしたら本当に数秒くらい速いのかも知れませんけど、たぶんその友達が言いたいのは通信速度が速いのはなくて、受け取った側のレスポンスが速いという意味やと想像しますわ。大人の世界でも、なんとなく既読スルーをしにくい雰囲気があるからでしょうか。Facebookやと返信がくるのが遅かったり、返信がこないこともちょいちょいあるって言うてました。LINEのメッセージはリアルタイムに対応が必要なんですな。で、友達に聞いたんです。
「これ、グループ内でリアルタイムにメッセージやりとりするということは、集まって飲み会してるようなもんと違いますのん?」
さすがにええ歳したその友達はリアルタイムのメッセージのやりとりをすることは少ないっていうてましたが、若い人の多くは確かに飲み会のおしゃべりの感覚でやってるって言うてました。
それはそれで遠くの複数の友達と同時に楽しい会話ができるんですから、非常にええと思うんですよ。でも私がびっくりしたのは、今の若いもんは別の2つや3つのグループで同時進行で会話するんだそうです。そんなことできるのは聖徳太子だけやと思うてました。
これ、3つの飲み会を同時に開催してるようなもんでしょ。飲み会で3つのテーブルをあちこち行ったり来たりして、それぞれのグループにちょっとずつ顔出してしゃべってるようなもんですわ。そんなことしてほんまに楽しいんでしょうか。これは非常に疑問に思います。
まあ実際には見えないからわからないんでしょうが、2つも3つも掛け持ちで会話されてるのが相手に知られたら、失礼やと思うのはオッサンだけでしょうかね。相手にとってあんまり気分のええもんやないと思います。確かに今の時代、飲食店で若いカップルがデート中にもかかわらずお互いがスマホばっかり気にして操作してる風景はよく見ますけど、そういう感覚ってオッサンにはどうしても理解できません。
今までLINEには全く無関心で仕組みもきちんと理解しておらず、今もなお使い方がわからず、もともとなんとなく危険なものやという先入観もあって、LINEについてはかなりネガティブな印象をもってますので、今日はちょいと批判的な書き方になってしまいました。決してLINEユーザーさんを否定する気持ちはありませんので、気分を悪くされた方がいらっしゃいましたらお許しくださいませ。いずれにせよ便利なコミュニケーションツールであることは間違いないので、今後どういう位置づけでどういう使い方をするのがいいのか、これから少しずつ考えていきたいと思うてます。