今日で2015年の1月も終わってしまいます。なんやかんやでパタパタしてまして、このブログも東京ディズニーシーに行ったレポート以来の更新です。だいたい1週間に1回のペースで更新するつもりでいてますが、2週間以上間隔が開いたのは5回目くらいでしょうかね。出張もなく会社のオフィスでずっと机の前に座ってパソコンで仕事をするっていう生活が続いてたものですから、ブログに書くようなネタが特になかった2週間ですわ。 何か書くネタはないかいなと振り返って、しいて思いつくのが先週の日曜日のお話。たいして面白い話ではありませんし、またどうでもええような話ですが、1月最後ですのでとりあえず書いておきます。
1月25日と言えば「初天神」です。昨年2014年は「初天神」というタイトルでブログにも書きましたが、北野天満宮にお参りに行きまして梅の盆栽を買って帰ってます。昨年の夏秋にちゃんと手入れをしてれば今年もちゃんと梅の花が咲いたんでしょうが、どうやら枯れてしまってる様子ですわ。ちなみに毎月25日に「天神さん」って言うてお祭りがある理由ですが、菅原道真公が生まれた日も亡くなった日も25日だからだそうです。去年のブログに貼った北野天満宮の初天神の写真を再度貼りますが、特に1月と12月の天神さんは「初天神」「終い天神」として大変な賑わいになります。お昼のニュースでも大々的に取り上げられる、まあ言わば風物詩ですわ。 さて、今年1月25日の日曜日。私は天神さんの縁日に行ったわけではありません。実は国民文化祭の名残りで京都府の長岡京市というところで毎年文化祭が開催されてるのに参加したんです。お客さんではなくて出演する方です。 この日は第7回音楽祭でベートーヴェン第九のコンサートがメインのプログラム。私が所属するオーケストラを中心としていくつかの団体が合同でこの交響曲第9番を演奏します。朝からリハーサル、午後から本番というスケジュールになってますので、自宅を9時前に出ましてバスと阪急電車を乗り継いで、会場の長岡京文化会館に向かいます。バス停でバスを待ってる時に気がつきましたが、朝の9時前から大勢の人が天神さんに行かはるんですね。反対方向の50番のバスはお年寄りでパンパン。バス停で待ってた人は運転手に「次のバスをご利用くださーい」って言われて乗車拒否されてましたわ。寒いのにかわいそう。 阪急電車の駅方向のバスは日曜日ということもあってガラガラ。大きいチェロを持って乗っても全然迷惑になりません。さくっと駅について阪急電車に乗り換えて長岡天神駅で降りて10分歩きますと会場に到着です。 10時30分から12時までゲネプロ。クラシック音楽の世界ではリハーサルのことをゲネプロって言うんです。第1楽章から第4楽章まで通すのですが、何といっても第九ですからね。通すだけでも75分かかります。結構疲れます。 ゲネプロが終わりますと、本番の出番まで3時間の休憩。実はこの日のプログラムは第九の前座に金管五重奏の演奏があるんです。我々にはギャラは出ないのですが、こんなお弁当は支給されます。 お弁当を食べ終わりましても、まだ本番まで2時間以上あります。みなさん思い思いに時間を使うわけですが、会場にお客さんが入り始めますので音を出して練習をするわけにはいきません。ちょいと時間を持てあました私はええことを思いつきました。
「初天神に行ってこよっと」
実はこの長岡京文化会館のすぐ近くに「長岡天満宮」があるんです。神様に「この日の演奏会がうまくいきますように」というお願いをするついでに、天神さんの縁日を1時間ほど楽しもうと考えたんですわ。文化会館を出て道路を渡った八条ケ池の奥に天満宮があります。 長岡天満宮は実は行ったことないんですが、参道って書いてある道を池に沿ってあるきます。こんな風景です。 これ、たぶん桜ですな。春にはきれいなピンク色に染まるんでしょうな。500mほど歩きますと最初の鳥居が出てきます。 でも人が少ないです。北野天満宮へ行くバスは朝からパンパンやったのに、ここはお昼を過ぎても全然混んでません。池にかかる橋を渡ったところ。 やっぱり縁日らしいものはありませんわ。この参道を抜けたところが比較的広い広場になってまして、茶店みたいなもんがあります。お店のカラクリ時計がちょうどいいタイミングで動いてます。 「とおーりゃんせぇ、とおりゃんせぇー、こーこはどーこの・・・」 天神さんのメロディーが流れるんですな。この歌のタイトルは何て言うんやろ。 結構な距離を歩きましたが、本殿はまだ先のようです。この先の階段を登るみたいですが、この階段の手前に「錦景苑」という庭園があります。 紅葉の庭園らしいですが、この時期はちょいと寂しい風景ですな。これ、最近できたもんらしいです。平成19年って書いてました。その時に寄付をした人の名前が金額に応じたフォントの大きさで書かれてました。7000万円とか1億円とかの単位になると、こんな立派な石碑が立てられます。 本殿につながる階段です。ママチャリを持ってあがる人もいてます。上で自転車に乗らなあかんようなとこあるんやろか。 さらに階段をいくつか登ります。これが最後の階段。この上が本殿。 天神さんに必ずあるものと言えば梅と牛。両方ちゃんとありました。 本殿前の梅の木のつぼみは結構大きくなってます。第九演奏会の成功を本殿でお祈りしまして、帰りは別の参道から下へおります。本殿まで行きましても結局25日の縁日はありませんでしたわ。参道を下まで下りますと、さっきカラクリ時計のあった茶店の裏手に出てきます。するとみたらし団子のええ匂いがするんです。こんなお店で店員さんが団子を焼いてるんですわ。 「お団子どうですかあ。おいしいですよー。」
おばちゃんに声をかけられましたんでちょいと立ち寄ることに。私はあんまりスイーツというものは食べないんですが、みたらし団子だけは小さい頃から大好きなんです。なんでやろね。作りおきせず、朝から1人で1本ずつ手作りで作ってるって言わはります。
「ほな、1本もらいまひょか?」
こう言いますと、お店のおばちゃんは今から焼くので3分ほど時間かかるけどええかって言います。年齢を聞いたわけではないけど、だいたい自分と同じか1つ2つ先輩かって感じですので、おばちゃんって言うのはちょっと失礼かな。
「全然いいですよ。まだ1時間以上も時間をつぶさなあかんから」
こう言いまして、団子が焼けるのを待ちながらおばちゃんといろいろ話をします。
「ここの長岡の天神さんって、25日に縁日出ませんのん?今日は初天神でっせ。」
こう聞きますと、おばちゃんは何のこっちゃって顔をします。
「縁日って、お祭りのですか?初天神ってお祭りがあるんですか?」
逆に質問されましたわ。本家の京都の北野天満宮では毎月25日にお祭りがあって、たくさんの露店が出るっちゅうこと、中でも1月と12月は初天神と終い天神って言うて京都じゅうからたくさんの参拝客があるっちゅうことなどなど、一通り説明しましたけどいまいちピンときてない様子。
「ニュースで見はったことありませんのん?いっぺん今日の夕方の関西ローカルのニュース番組を見てみなはれ。必ず初天神の話題が取り上げられてまっせー」
25日の天神さんのお祭りって本家の京都の北野天満宮だけなんですかね?京都市民なら21日の弘法さんと25日の天神さんはみんな知ってますけど、同じ京都府でも京都市以外では知られてないんもんですかね。 そうこう言うてるうちにお団子が焼けました。タレがたっぷりついたみたらし団子は100円です。8円はいらんのん?って聞いたんですが、消費税込みだそうです。 「これー、タレは美味しいんやけど・・・」
こう言いますと、おばちゃんはこう言います。
「手作りの団子の方があきませんか?」
「いやー、あくもあかんも、タレが強烈すぎて団子の味がわからへんねん。全部タレ味ですわ」
サービスでタレをたっぷりつけてくれはったんやろけど、ちょいとつけすぎかな。タレだけを先になめるようにいただきまして、最後に団子本体をいただきましたわ。 でもね、みたらし団子はやっぱりタレですな。団子だけ食べても今後は全然味がせえへん。タレの量は適切に設定する必要があると思います。
「参拝のお客さんあんまりいてはらへんけど、朝からこれやってて何本くらい売れますのん?」
そしたらこんなこと言いよります。
「売れる日は売れますけど、売れない日は全然売れません。雨の日とかね。」
そりゃそうやろな。答えになってへんやん。 まあこんなどうでもええ話を10分ほどしまして、帰りは池の中に設置された遊歩道を歩いて帰ります。 この池には鯉がいっぱいいてますが、何も餌をやってへんのに橋の上に人が来ただけでこないしていっぱい集まってきよります。 ちなみに「鯉に餌を与えないでください」って書いてましたわ。 長岡京文化会館に戻ってきますと、開演1時間前やのに大勢の人が並んではります。 全席自由席なんで早く並んでええ席で聴こうということやと思いますが、そこまでして聴いてもらえるような演奏を我々ができるのかどうか、自信がありません。
15時からの本番。決して満足できる演奏はできませんでしたが、大きな事故なく何とか75分の演奏を終えることができました。このようなステージでこうやってたくさんのお客さんの前で演奏させていただけるのはありがたいことです。2015年の初天神、いい演奏会になりました。