先週からすっかり暖かくなりまして、本格的な春到来です。京都では桜も満開近い状態。日曜日の雨あがりの夕方、家の近くの「水火天満宮」にふらっと行ってみましたが、2本ある桜の木のうちの1本だけは満開でした。
ちなみに木曜日の京都御所はこんな感じ。
お花見は今週いっぱいってところでしょうか。場所によっては次の週末にはもう散り始めるところもあるかも知れません。
さて年度末。明日から新年度を迎えますが、今年は消費税があがります。私のまわりにも増税前の3月中にいろいろと買いだめをするって言うてる人がいますが、私は反対ですね。毎日街を歩いてて、あるいはスーパーに行って、あるいはネットで見てたりすると気が付くと思うんですが、モノの値段は既に完全にあがってしまってますよ。明確にいつからとまでは言い切る自信はありませんが、私の感覚では昨年末くらいからでしょうかね。それも消費税の3%アップだけやありません。おそらく10~15%、一部の商品にいたっては30%近くも値上がりしてるものがあります。
もちろん値段に変化がない「定期券」とか「タバコ」とかは本日の24時を迎える前にたくさん買っておくべきでしょうが、そうでないものは明日以降に買ってもたいした損はしないと思うてます。むしろ4月以降は買いだめの反動で需要が冷え込んで売上が増えなくて、お店の側も一転して値引きする方向にいくんやないかと想像してます。
消費税が3%あがるというのはわかりますが、商品によってルールがいろいろ違うみたいですね。統一したルールがあってもよさそうなもんですが、どうもそうやないみたいです。商品によっていろんな解釈があるみたい。
例えば先ほどの「定期券」の例。3月中に6カ月定期を買えば増税前のお値段で買えるというので、今日なんか夕方の駅は大混雑してました。要するに代金の精算をした時に税金が発生するから、6カ月先まで使えるチケットかどうかは関係ないっちゅうことですね。
ならば回数券はどうか。
これも駅で聞いてみますと、そのまま使えるそうな。代金の精算は3月中に終わってるってこと。回数券以外にも4月乗車分の特急券なども3月中の値段で予約できるんだそうです。これはうっかりしてました。毎年ゴールデンウィークに旅行に行くのですが、もっと早く行先を決めてチケットを買っておけばよかったと思います。
同じ回数券でも京都市バスは対応が違います。これです。
市バスの均一区間運賃は220円ですので、今までこれ1枚でバスに1回乗れました。でも明日から1区間は230円に値上がりしますので、これを使う場合には10円プラスしないといけないそうです。JRの回数券と対応が違います。これは京都市交通局に問い合わせてませんから正しくはわかりませんが、市バスの回数券は220円として使える「単なる金券」であって「バスに1回乗る権利」ではないって意味なんでしょうな。市バスにはこのような「1日乗車券」ってのがあるのですが、こちらの方は4月以降の追加料金支払わなくてもいいそうです。
こちらは「500円の金券」ではなく「市バスに1日何回でも乗れる権利」として販売してるものですから追加料金が不要なんだろうと思うてました。が、調べたら違うようです。税率が8%になっても4月以降も1日乗車券は500円で販売されるそうです。実質は値下げという理解になるんでしょうか。
増税分を価格に転嫁せずに実質値下げというところもあれば、逆にこれに便乗して値上げしようというところも当然あります。鉄道なんかはICカードで乗る人は1円単位で料金精算するっていうてますが、10円単位でしか精算できない自動販売機なんかは便乗値上げ感がありますね。120円の缶ジュースは108/105を掛けますと123円になるはずですが130円になるそうです。3%から5%になった時も110円から120円に不当に上げてるのに今回も便乗値上げやっていう声がたくさんあるらしいですが、自由競争で好きな値段をつけてもいいわけですから、私はそんなに問題にすることないと思いますけどね。もし問題があるとしたら、全ての飲料メーカーとか全ての自動販売機の管理者が申し合わせて130円で販売するように申し合わせをすることであって、販売機によってとか飲料メーカーによって、もっとバラバラの値段設定があっていいと思います。
便乗して値上げされたら困るものの代表はやっぱりガソリンやないでしょうか。4月から消費税Upとは別に地球温暖化対策税ってのが加わって、ダブルパンチの増税になるそうです。そこへウクライナ情勢がどうのこうので原油そのものの値段も不安定です。消費増税に便乗して値上げをするところもたくさん出てくるんやないかと思います。昔に比べてガソリンスタンドの数は大幅に減ってて競争も少なくて、安いところを探して入れにいくということもなかなか難しいと思いますわ。実際に今日の仕事帰りにバスの車内から見てますと、どこのガソリンスタンドにも給油待ちの車が列を作ってましたわ。
そうそう、車が列を作っているのはガソリンスタンドだけやありません。うちの近くにタクシーの料金メーターを作ってるんか販売してるんかの会社があるんですが、夕方に通りかかりますとタクシーが行列を作ってはりまして、堀川通りはちょいと渋滞してました。おそらく料金メーターのプログラムの変更作業をしてもらいに来てはるんでしょうな。この会社は今晩は徹夜の仕事になるんやないでしょうか。
消費増税は中小企業や個人商店にとって特に厳しいものになると想像しますので「面白い」という表現は不適切で不謹慎やと思いますが、私は普段お世話になっているたくさんの飲食店さんが、明日以降にどういう対応されるのかについては非常に興味を持って注目しています。
単純に値段を108/105倍に書きかえるお店もあるでしょう。お値段そのままでボリュームを105/108倍にするお店もあるでしょう。食材のクオリティーを下げるお店もあるかも知れませんし、ボリュームもクオリティーも価格もそのままで別の何かを削って対応するお店もあるかも知れません。いつもお世話になってるお店のほとんどはチェーン店じゃない小さいお店で、増税によるお客さんの減少を心配されてますが、私はぜひ堂々と値上げをしてもらいたいと思っています。きちんと値上げした上で、おいしいものと快適な空間をきちんと提供してくれるお店には、きっといいお客さんがついてきてくれます。
今回の消費増税では、前回の増税時に比べて世論の反対があんまりないそうですね。「国家財政が厳しいからやむを得ない」と考える人が比較的多いんだと新聞やテレビでは報じられてます。私も増税はやむを得ないかなあって思うんですが、一方で政府は「増税分は全て社会福祉の充実に使う」ってはっきり言うてはりますでしょ。増税分を全て社会福祉の充実に使うのなら今回の消費税増税には反対ですわ。増税分はすべて借金の返済にあててもらわないと、将来的に消費税は10%どころか20%、30%となんぼでも上がっていくと思いますけどね。