以前も書きましたように4月から大阪本社に転勤になっとりまして、GW明けの先週月曜日からは本格的な電車通勤というものをやっとります。2週目に入りましたが、慣れるまでにはまだまだ時間がかかりそうですなあ。たぶん病気なんだろうと思いますが、混んでいる場所に長時間さらされると極端に気分が悪くなるんですわ。誰でもそうなんでしょうが、私の場合は少し極端かも知れません。首都圏の朝のラッシュの電車なんか、座れなければ15分ガマンするのがきっと限界でしょうね。もし東京に転勤になってしまったら、会社まで徒歩圏内のところに住むか、あるいは会社を辞めるしかないように思うとります。
今まで「電車通勤」どころか「電車通学」もした経験がないので、定期券というものを日常的に使ったことがありません。高校も大学も自宅から自転車で通学してましたし、会社に入ってからは、基本的には車で通勤してました。もう車も取り上げられて、これからは電車で通勤しなさいと言われましたんで、この5月からは会社から電車の定期券っちゅうもんが給付されるもんだと思っていたんです。
ところが違うんですね。どこの会社でもそうなんでしょうか。給料の口座に会社から突然174000円のお金がドドーンと振り込まれるんです。これは何かと尋ねたら、この先6ヶ月の通勤費やっちゅうんですわ。定期券をくれるんではなくて、このお金で定期券を自分で買いなさいということなんです。
どういうことかと言いますと、自宅の最寄駅から会社のある江坂駅までには、いくつかの行き方があります。その中で6ヶ月定期を買った場合に一番安くなるルートが指定されるんですわ。速いとか便利とか楽とかは考慮されません。とにかく一番安いルートで通勤しなさいということなんです。それで、そのルートが例えば電車の本数が少ないとか、時間がかかるとかの理由で、どうしても別のルートを使いたい場合には、自己負担でプラスアルファして、自分の都合のいいルートの定期券を買いなさいということらしいです。ですので、定期券が配給されるんではなくて通勤費が振り込まれる形になってるんだそうです。
でも何かこの制度、おかしくないですかね。暗黙の了解で、別ルートの定期を買えるようにしてくれてると言えば親切ですが、本来は常識的な範囲で速いとか便利という条件を優先してルートを決めるのが筋やと思うんですけどね。
今回、自宅の最寄駅を申請しなさいと言われたんで、Mapionの「キョリ測」を使って自宅から一番近い駅を調べて、1.3kmの距離にある京都市営地下鉄の「丸太町駅」にしたんですが、これ、もし仮に自宅が500mほど西にあったとしたら、距離的に一番近い駅は京福電車の「北野白梅町駅」になってしまうんですよ。もしここから江坂に通勤する場合、一旦反対方向の嵐山に出てから西院に戻ってきて阪急とかに乗るようなルートを指示されるんですかね。とんでもない時間がかかってしまいますわ。
私の場合の「丸太町駅」から「江坂駅」までの最安ルートは、京都地下鉄で「四条駅」乗り換え、阪急で「南方駅」乗り換え、大阪地下鉄で「江坂駅」というもんです。
乗り換え2回のように見えますが、実はそうではありません。阪急の特急とか快速急行は「南方駅」に止まりませんので、途中の「淡路駅」でもう1回乗り換えをしないといけません。合計3回の乗り換えが必要です。しかもどの電車もおそらく座れないですし、下手するとパンパンの満員電車になりそうです。90分もの時間、これは耐えられません。
そこでこの10日間、できるだけ快適なルートを探す作業をしとります。自己負担プラスしてでも快適な通勤時間を過ごしたいもんです。
まず最初に試したのがJRを使うプラン。市バスで京都駅まで20分かけて出て、京都駅から新大阪駅で在来線の新快速で25分。新大阪から江坂まで地下鉄で10分。接続時間を入れても75分程度でたどり着けます。京都駅行きの市バスの9番は、朝6時台の時間帯でも結構パンパンなんですね。でも50番の方は余裕で座れるみたい。京都駅までそんなに混雑しません。
JRは7時14分の新快速。京都駅の段階で座ることはできないようですが、それほど混んでる感じではありません。ただ途中の高槻からは結構な量のお客さんが乗ってこられます。パンパンという感じではないものの、それなりに窮屈感はありましたが、10分ちょっとの時間ですので我慢できないことはありません。
このJR。新快速を使わずに、1つ下のランクの快速を使うという方法を次に試しました。同じ時刻の7時14分に発車する快速電車があるんです。こいつは高槻以外に長岡京と茨木にも停車しますんで、新大阪到着までに35分くらいかかりますが、この快速は京都駅からだとぎりぎり座れるんですわ。ただし途中の茨木駅からはすごい数の人が乗ってきて、最終的には新快速以上にパンパンの満員電車になってしまいます。座れれば問題ないっちゃあ問題ないんですが、万に一つでも京都駅から座れなかったら、大変なことになるリスクはあります。
次に試したのが、市バスの12番を使って四条河原町まで行く方法。この場合は阪急電車の始発駅である河原町駅から乗ることができますので、絶対に座れるはずです。
7時前の市バス12番に乗りますと河原町駅に着くのが7時15分くらい。河原町駅か7時22分発の通勤特急に間に合います。これは基本的には座れそうな電車です。
乗ってから気が付きました。阪急の「通勤特急」ってやつは乗り換え駅である淡路駅に停車しないんですわ。普通の特急は停まるんですがね。想像ですが、おそらく阪急電鉄さんは、淡路駅で降りる客と降りない客を「快速急行」と「通勤特急」に分散させることを考えてるんでしょう。淡路駅は北千里とか天神橋筋6丁目方面に行くお客もたくさん乗り換えしますんでね。ホームの混雑緩和のためにあえて「通勤特急」を停車させないんでしょう。
さて困りました。淡路に停まらないということは、1つ手前の茨木市で降りないといけません。この茨木市駅のホームがパンパンなんですわ。乗り換える準急もパンパン。何のために始発駅から乗ったんやわかりません。まあ仕方ないんで、この日はパンパンに乗り込んで南方駅まで行って、大阪地下鉄で江坂まで行きました。トータル所要時間はやっぱり90分かかってます。
次の日、再チャレンジしました。それならば、河原町駅から乗った「通勤特急」をいっそのこと終点の梅田駅まで乗って、梅田駅から大阪地下鉄に乗ってやろうというもの。これは確かに快適です。阪急電車を始発から終点まで乗るんですからね。しかも座れますので乗っている45分間の時間を有効に活用できます。ただしパンパンの大阪地下鉄を梅田から江坂まで10分も乗らないといけません。それと意外にストレスに感じたのは、阪急梅田駅から地下鉄梅田駅までの接続ですわ。とんでもない人混み(それでも朝の渋谷駅よりは人の数は断然少ないですけどね)をさばきながら、階段を下りたり上がったりするのが結構しんどい。この接続に10分くらいかかります。梅田経由で遠回りしてますので、トータル所要時間は100分くらいかかりました。この方法は何となく嫌気がさしましたわ。
それならばということで、次の日は「通勤特急」に乗らずに、あえて淡路駅に停車する「快速急行」に乗ってみようと考えました。始発駅から乗りますので、当然「快速急行」も座れるはずです。1つ早い市バス12番に乗って、河原町駅から「快速急行」に乗りました。6時55分の快速急行に間に合いました。確かに座れました。これなら淡路駅に停車してくれますし、淡路駅から南方駅までなら2駅だけですので、仮にパンパンでもまあガマンできます。
快速急行なんですが、これも意外でした。「通勤特急」よりも利用客が断然多いんです。絶対に座れるからいいですが、座れなかった場合は悲惨です。首都圏の電車並みに混雑してパンパンなんです。理由として考えられるのは「淡路駅」しかありません。梅田まで行く客よりも淡路で降りて天六方面に乗り換える客の方が圧倒的に多いっちゅうことですね。
茨木市駅からさらに多くのお客さんが乗り込まれまして、本当にパンパンの状態で淡路駅に電車は到着しました。予想通りです。淡路駅でみなさん下車されます。今度は淡路駅の4番5番ホーム上がパンパンです。これってみなさん乗換えされるんですね。出口へ向かう階段を降りようとする人は極わずかですわ。狭いホームはびっしりと人で埋めつくされてます。これ結構危険な状況だと思うんですけどね。転落事故が起きても不思議やないくらいですわ。
私も仕方ありませんので、窮屈なホームの上で梅田行きの普通電車を待っております。ところが待っても待っても梅田行きの普通電車が来ないんです。来るのはみんな天下茶屋行きです。3本続けて天下茶屋行きが来よります。混雑するホームで、この待ち時間が結構ストレスなんですわ。トータル所要時間は90分。淡路駅の乗り換えが嫌ですが、今までの中では一番マシなルートかも知れません。
そしてついに一番快適な通勤ルートを一昨日の月曜日に見つけました。
市バス12番で四条河原町まで行って、快速急行に乗って淡路駅まで行くところは同じです。淡路駅での普通電車のストレスのある待ち時間を何とかできんもんかと考えたんですわ。そこでひらめいた案は、淡路駅で梅田行き普通電車に乗らずに、逆の北千里行きに乗るっちゅうアイデア。淡路駅から2駅の吹田駅まで行って、阪急バスを使って江坂に行くという方法ですわ。バスがサクッと来るかどうかわかりませんし、お客さんがパンパンなのかガラガラなのかわかりませんが、江坂駅前から吹田駅行きのバスが走っていいるのを見たことがあるんで、朝の通勤時間帯ならきっとたくさん運行されてるやろうという想像でチャレンジしてみたんです。
淡路駅の反対方向のホームは比較的お客さんも少ないです。北千里行きの電車はたくさんやってきます。お客さん少ないですわ。2駅を5分で移動して吹田駅に到着。ところがバスがサクっとはやってこないんですわ。江坂方面のバスはそれほど本数もないみたいです。ところが地図を見ますと江坂までの距離はそんなにはなさそうな感じ。目分量ですで計測しますと、だいたい1600mって感じですね。時刻は7時45分。普通に歩けば20分で到着するはず。いつ来るかわからんバスを待つよりも歩こうと決心しました。
これが正解です。意外と距離がないんですわ。天気もよく気持ちいい散歩。時間にして15分くらいで会社に到着できるんです。ちょうどいい運動量なんですわ。トータル所要時間も100分ですが、混雑してる環境にほとんどさらされずに会社に到着できるっちゅうことがわかりました。
しかも料金がありがたい。市バス220円と阪急390円しか使ってません。片道610円で往復1220円です。1ヶ月20日通勤するとして1ヶ月24400円、6ヶ月で146400円です。理論上半年で3万円弱通勤費が浮く計算になります。
まあ実際には雨が降った日なんかは歩くのがイヤですから、南方で地下鉄に乗り換えて江坂駅まで行くことになるでしょうし、1ヶ月に21日以上通勤すればその分マイナスになるので、そんなに通勤費が浮くことはないのかも知れませんが、運動不足解消のためにもしばらくはこのルートで通勤してみようと思うとります。